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米2大核兵器研究機関のひとつが大量の人員削減


Livermore

                       (ローレンス・リバーモアー国立研究所)

ロス・アラモス国立研究所といえば、知る人ぞ知る、第二次世界大戦 中の1943年に、「マンハッタン計画」の中で原子爆弾の開発を目的として創設されたアメリカの国立研究機関。初代所長はロバート・オッペンハイマー。ここで開発・組み立てられた原爆が広島と長崎に投下された。


このロス・アラモス国立研究所と共にアメリカにおける2大核開発・研究機関として有名な国立研究所が、サンフランシスコ・ベイエリア、リバーモアーという町にあるローレンス・リバーモアー国立研究所だ。


この研究所は、ロナルド・レーガン大統領の「スター・ウォーズ計画」(SDI-Strategic Defense Initiative)に関わり、昨年は、PRW(Reliable Replacement Warhead)と呼ばれる核弾頭の置換えに関わるプロジェクトの受注で、ロス・アラモス国立研究所を打ち負かして受注を勝ち取るなど、核兵器の分野ではむしろロス・アラモスを抜いてトップとの声もあった(http://www.space-library.com/070307MS.pdf :P7)

しかし、このたび、この研究所での大量レイオフが発表され、研究者達を驚かせている。政治・経済ともに行き詰まってきたアメリカが、従来通り軍事ビジネスを展開して、世界を取り仕切る手法がもう通じなくなってきたことを暗示するようなニュースである。


このニュースは、大手TVメディアの中ではCBSだけが、ローカル・ニュースとしてほんの小さく報道した(国際金融資本が経営するメディアの中でも、CBSが最も気骨ある報道をするといわれてきたが、その名残だろうか)。

5月21日付けの同報道によると、レイオフ(一時解雇)されることになった研究員やエンジニアの数は440名。

http://cbs5.com/local/livermore.lab.layoffs.2.729898.html


昨年10月、この研究所の所有権は政府からベクトル社に譲渡され、その結果、創立以来、ここの管理・運営を実施してきたカリフォルニア大学から、ベクテル社に管理・運営権が移譲された。それに伴い900名の人員削減が実施されたが、今回のレイオフはこれに続いて2度目。同研究所では、更に千名の希望退職者を募っているとのこと。2年半前までは、約八千名が常勤していたが、今年になってからはそのうち1,800人が離職していた。


「Reocordnet.com」によると、ローレンス・ロバーモアー研究所の負債額は、3億ドル(300億円)。今年度の予算は10億6千万ドル(1兆6千億円)で、昨年度に比べ1億ドル(100億円)の減少。原因は、インフレ、職員の健康保険費、退職金などの費用に加え、政府から民間に権利委譲がなされたことによる、政府からの予算カットによるもの。


「今回の措置は、この研究所の今後の存続が危ぶまれる脅威的なものと受け止めている職員たちも多い。国土安全保障および新エネルギーの平和的利用といった分野で、この研究所がはたして来た役割を考えると、国家にとっても、重大な問題をはらんでいると思う」とスポークスマンは話している。

http://www.recordnet.com/apps/pbcs.dll/article?AID=/20080416/A_BIZ/804160311/-1/a_comm04



ローレンス・リバーモアー国立研究所(The Lawrence Livermore National Laboratory (LLNL))

(*注:HPではまだ“国立=National"と命名されている)


ローレンス・リバーモアー国立研究所は、ナチスをのがれてアメリカに亡命したユダヤ系ハンガリー人物理学者、エドワード・テラーが、1949年、「カリフォルニア大学バークレー校放射能研究所」の主任研究員だったアーネスト・ローレンスに”ロス・アラモス国立研究所と競合する第二の核兵器開発研究所”として創立するよう、働きかけを行ない、1952年、「カリフォルニア大学放射能研究所リバーモアー支部」として設立されたのがその前身。のちに、「ローレンス・バークレー国立研究所」となり、現在にいたっている。


テラーは、彼が在籍したことがあるロス・アラモス研究所で、かつての同僚、ロバート・オッペンハイマー達が、水爆の開発に着手しており、この競争に負けたくないとの彼自身の野望から、ローレンスに話を持ち込んだといわれている(研究者達の競争心と嫉妬心にはすさまじいものがあるのだ)。


アメリカ政府関係者は、ローレンスの話を聞いて、ロス・アラモスとローレンス・リバーモアーの両研究所を互いに競わせることによって、核兵器、核エネルギーの開発を促進させようと考え、現在のローレンス・リバーモアーの前身的研究機関の設立を決めた。


ローレンス・リバーモアーは、主として核兵器開発に力をいれ、この分野ではロス・アルトスを抜き、トップという人も多い。レーガン大統領の「スター・ウォーズ計画」は、この研究所の初代所長となったエドワード・テラーが、レーガンに話を持ちかけて、設立されたプロジェクトだった。


後にテラーは、”水爆の父”と呼ばれるようになるが、卓越した科学的才能と気難しい性格、それに奇想天外な発想をする人物として知られており、1964年に制作されたハリウッド映画「ドクター・ストレンジラブ(Dr.Strangelove)」のモデルにもされたといわれている(さすがユダヤ系の科学者でとでもいうべきか。なかなかの政治的手腕の持ち主だ)。


Teller

今年は彼の生後100周年にあたり、5月28日には記念のシンポジウムが開催される。

https://tellercentennial.llnl.gov/


核兵器開発などの軍事・機密研究の他に生命科学、ナノテクノロジー、コンピュータ科学、情報通信、環境、レーザー、材料工学、加速器科学、高エネルギー物理、中性子科学、非拡散 、安全保障など、様々な先端科学技術についての広範な研究も行っている。

http://en.wikipedia.org/wiki/Edward_Teller
https://www.llnl.gov/

http://en.wikipedia.org/wiki/Lawrence_Livermore_National_Laboratory

http://www2.nsknet.or.jp/~azuma/usa/017.htm

http://www.nire.go.jp/publica/news-98/98-01-3.htm

**こちらの「ベイエリア・ジョブ・カット・タイムライン」では、ローレンス・リバーモアー国立研究所のレイオフは500名となっている。そのほかにも、ベイエリアの教師1,600名、「サンノゼ・マキュリー」紙34名、ヤフー1,000名がそれぞれ解雇されるとのこと。
http://www.mapreport.com/na/west/ba/news/subtopics/b/j.html

また、下記のサイトでは、ローレンス・リバーモアー国立研究所では535人がレイオフとなっている。

http://www.silobreaker.com/DocumentReader.aspx?Item=5_846881797


ロス・アラモス国立研究所

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%A2%E3%82%B9%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80


http://www.kasumigasekikai.or.jp/kikoubun%20rosuaramosuwotazunetekanngaetakoto.html

ーーーーーーーーーーーーーー

5月23日付けのAPは、中国を初訪問したロシアのメドベージェフ大統領は中国の国家主席と会談。アメリカがポーランドとチェコに設置しようとしているミサイル防衛システム計画について、反対の立場をとることで意見が一致したとの報道をおこなっている。

http://news.yahoo.com/s/ap/20080523/ap_on_re_as/china_russia


また5月14日付けのロイターによると、ロシアとヨーロッパは、20015年に予定している月の探査に向け、スペースシャトルを共同で建設するため、協議中とのこと。

http://www.reuters.com/article/scienceNews/idUSL1481372220080514?feedType=RSS&feedName=scienceNews


キューバ危機に絡んで、CIAの設立を描いた、フランシス・コッポラ制作総指揮、ロバート・デ・ニーロ監督の映画「グッド・シェパード」の中に、アメリカに亡命を求めたKGBのエージェントが、「アメリカの軍産複合体は、ロシアを巨大な敵と人々に思いこませることによって、自らのパワーを増していったが、ロシアはそんな国ではない。張りぼての虎だ」というようなことをいうシーンがあるが、財政・貿易の「双子の赤字」を抱え、サブプライム・ローン問題で貧富の差がさらに拡大したアメリカが、今やこの“張りぼての虎”になりつつあるのではないか。
http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tymv/id327032/


以前、このブログでも少しだけ紹介した「ニューズ・ウィーク」5月12日号に、「”BRICs”(ブラジル、ロシア、インド、中国)などの国々が富裕国となってアメリカを追い上げており、アメリカはかつての勢いをなくしている。しかし、アメリカはそれでもなお、教育ー特に科学教育ーの分野では世界最高である。世界でトップ・クラスといわれる大学の多くがアメリカに集まり、そこには世界中から優秀な学生が集まっている。これだけの人材育成をできる国は他にない。このことがアメリカの強みだ」と書かれた記事があった。

http://www.newsweek.com/id/135380


確かにその通りである。しかし、教育とは金がかかるものである。それを使っていたからこそ、アメリカは教育分野で優位を保っていたのだろうが、それが不可能になってきた時、どうなるのか。また、せっかく学んでもそれを生かせる職場がなくなったらどうなるのか。今回のローレンス・リバーモアー国立研究所のレイ・オフ問題を通じて、そんな考えが、ふと脳裏をよぎった。


日本にも今、奴隷のような対米従属をやめ、独立・国家として自立の道を模索すべき時が来ているのではないのか。

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