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沖縄海兵隊撤退論と「日本改造計画」の理念

(by こげぱん)


先日の拙稿に対し、sunshineさんからいくつか疑問をいただいたので、レスの形で記事にします。
お手数ですが、先の拙稿
http://ameblo.jp/sunshine-berkeley/day-20100830.html

をもご参照していただければ幸いです。

1)小沢氏の著書「日本改造計画」

アメリカ要人が前文を記した小沢氏の著書「日本改造計画」ですが、小沢氏の懐刀・平野貞夫氏は、「日本改造計画」の中から興味深い箇所を引用しています。

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http://www.the-journal.jp/contents/hirano/2010/06/post_17.html

 『日本改造計画』(小沢一郎著・1993年5月)を、改めて読んでみた。人間の「生き方」について重要な記述がある。

 「人類は、人間による自然支配という西洋的価値観から、人間は自然の一部であるという東洋的価値観への転換を迫られている。東洋的価値観、とくに古代日本の縄文時代においては、人間はまったく自然と共生していた。人間が自然を支配するのではなく、自然によって生かされていた。」

 この小沢氏の発想・感性が「日本一新運動」の原点である。日本の政治家で「共生」という言葉を使ったのは、私の知る限りではこれが初めてだと思う。1993年5月といえば、小沢氏は自民党幹事長を辞めて二年目、幹事長時代の苦悩の体験を生かすため、『日本改造計画』を世に出した。その思想の根っ子に、「個人の自立による真の民主主義の確立」と並んで「共生」という発想があった。

 小沢氏は2006年4月、民主党代表選で「小泉政治は自由と身勝手を混同した結果、弱肉強食の格差社会という妖怪を生み出してしまいました。本当の自由とは誰もが共に生きていける『共生』の理念が前提であり、それを保証する規律と責任を伴うものであります。その『共生』のルールが公正なのであります」と述べた。

 この理念は、自由党時代の『日本再興へのシナリオ』を起点に、『日本一新11基本法案』を発展させたものである。これが2007年7月の参議院選挙を勝利させた〝国民の生活が第一〟の真言となり、2009年8月の衆議院選挙で民主党が政権交代を実現した原点である。
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この本は未読なのであまりあれこれ書くのは適切ではないかもしれませんし、なにより宗主国要人とのパイプが物を言う極東のプエルトリコのこと、この手の人脈は決して無視できませんが、ただこの本に書かれた理念は、アメリカ発祥の新自由主義との決別を主張しているように見え、この点新自由主義を志向するアカン政権よりましではないか、とは言えそうです。

2)小沢氏と公明党の関係

小沢氏と公明党のつながりについてはあれこれ話があり、小沢政権成立後、連立組み換えで公明党などを取り込む危険性はありますが、ただこの点では自ら招いたねじれ国会を「天の配剤」と称して、「野党との政策協議を行なう」とするアカン直人首相も同じようなもの、いや無責任極まりないだけさらに性質が悪いのではないか、とも考えられます。

3)小沢氏のアフガン派兵構想

小沢氏が切り出したアフガン派兵構想も、裏目に出れば確かに怖いですが-先日来日したスペイン・サパテーロ首相も日本はアフガン派兵すべきと言ってましたが-、ただ昨日小沢氏が主張した沖縄海兵隊撤退が実現するか、

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http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100904k0000m010036000c.html

沖縄海兵隊:小沢一郎氏が「不要」と発言 外相は批判
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あるいはアメリカの財政状態などによっては、アフガンでの「対テロ戦争」を縮小せざるを得なくなる可能性もあり、それまでの時間稼ぎをしているなら、その点だけは評価できるかもしれません。

ちなみに沖縄撤退論はアメリカ国内にも根強く存在していて、たとえばリバータリアン系シンクタンクCATO Instituteは、沖縄海兵隊は極東有事の抑止力たりえないとして沖縄海兵隊の本国送還を主張しているのに加え、財政破綻の瀬戸際にあるアメリカが「世界帝国」の如く振舞う時代は終わったにもかかわらず、アメリカが財政負担してまで「世界2位の経済大国」を防衛する必要があるのかなどと問題提起して、将来のアメリカ軍日本撤退を示唆しています。

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http://www.cato.org/pub_display.php?pub_id=11928

Get Out of Japan
by Doug Bandow
Added to cato.org on June 28, 2010
This article appeared on The National Interest (Online) on June 18, 2010.
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http://www.cato-at-liberty.org/needed-a-new-u-s-defense-policy-for-japan/

Needed: A New U.S. Defense Policy for Japan
Posted by Doug Bandow
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もちろんCATOのようなリバータリアンは、こと外交政策では前任者たちと変わり映えしないオバマ政権に与える影響力は限定的かもしれませんし、これも下手打てば「日本を中国に引き受けてもらう」結果に終わる可能性も皆無ではありませんが、それでも上記提言は興味深い点が多々あり、「海兵隊が必要ないなら抑止力との関係でどう説明するのか」という岡田外相の疑問に対する回答になっているように思えます。

#個人的に小沢氏の政策などのいくつかには不同意ですが、それについては後日。

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(コメント by sunshine)

■小沢氏の「日本改造計画」についての私見


小沢氏の「日本改造計画」は私も日英両語で読んだことがあります。再度、ざっと読み返したのですが、平野氏がこの本の中から引用しているようなことは、この程度の事なら行き詰まった物質文明・西洋文明への批判として60年代、70年代(いや50年代のビートニク世代が元祖か)にビートルズをはじめとするロック・ミュージシャン達、ヒッピー達も言っていましたので、、取り立てて目新しいことでもないです。失礼ながら、むしろこの程度の事に感心する平野氏の見識の方を疑ってしまいます。

これくらいの事は日本の外に出たことのある人ならだれでも考えることであり、特に欧米に向けて文化を発信しようとする人達なら、西洋文化に対するアンチテーゼとして東洋文化の独自性というものを前面に持ってこないことには注目されないので、誰もがこれくらいの事は言ったり、これらの要素を用いてパフォーミングしたりしています。

フジヤマ、サムライ、芸者、やくざ、空手、禅、大太鼓、尺八、琴、琵琶、生け花、茶道、アニメ・キャラクター・・・・これらのものを小道具に使って日本文化を”ディフォルメ”して映画を作り、国際的評価を得るといったことと同じようなものです。

しかし平野氏が引用したような文章は、この本の中核をなすものではなく、中核となすものは小泉純一郎がこの本を手本にしながら首相を務めたのではないかとも錯覚しそうな新自由主義の推進、アメリカの傘のもとに”生かされている”ことへの恩恵の念、それに対する“恩返し”としての新しい世界秩序に向けての日本の協力の在り方の重要性、というようなことだと私は理解しています。


内容は、


・首相官邸の機能を強化すべき。与党と内閣の一体化。あくまでも首相 が中心。首相の強力なリーダーシップ、トップダウンが必要。そのための補佐官の数を増やせ(アメリカの大統領と同じような権限を持てということか?)

・小選挙区制の導入(アメリカ型2大政党制をめざせということか)

・アメリカとの緊密な同盟関係の堅持

・国連中心主義の実践。国連待機軍を設け、軍事活動に参加するべし。


(「アメリカを絶対に孤立主義に追いこんではならない。もしアメリカが国際社会における負担に嫌気がさして自国の目先の利益だけで動くようになり、その結果、国連が弱体化したとすれば、それはまさしく日本外交の破たんである。アメリカに次いで世界第2位の経済大国である日本こそ、アメリカに対して協力できる能力があり、そうすべき立場でもあるからだ。


日本は国連を中心としたアメリカの平和維持活動に積極的に協力しなければならない。実際、すでに述べたようにアメリカは国連を見直しつつある。理想は、アメリカが徹頭徹尾、国連とともに活動することである。そうなれば、日本はアメリカ重視政策と国連中心主義を矛盾なく両立させることができる。また世界の平和と繁栄のためにも、それが理想的な姿である。


このように、国連を改革し、国連にアメリカが積極的にかかわるよう働きかけることにせいこうすれば、日本は、新しい世界秩序の基礎を築くことになる。間違いなく、新時代の創業者といえるだろう」ーP130より)

・改憲ないし基本法整備により、PKOを容易に派遣できるようにするべし。


(憲法9条に第三項を付け加えることを提案。「その第三項は、「「第三項 ただし、前二項の規定は、平和創出のために活動する自衛隊を保有すること、 また、要請を受けて国連の指揮下で活動するための国際連合待機軍を保有すること、 さらに国連の指揮下においてこの国際連合待機軍が活動することを妨げない。」」


このように自衛隊の性格と役割について明文化しておけば、一部の人たちがいう、なし崩しの解釈改憲の心配も一掃できる」-P124より)

・市場開放強化。

・外国人労働者・留学生受け入れ強化。

・地方に権限を委譲して、政府は外交や国家レベルの事業に専念すべき(アメリカの連邦政府、州政府に似ている)


「企業も個人も自己責任で」「規制からの自由」「改革には痛みが伴う」「アメリカとの共同歩調こそ、日本が世界平和に貢献するための最も合理的かつ効率的な方策-P117」等々、どこかで誰かが言っていたような言葉ではないでしょうか。この本が下敷きだったのでしょうか。

「沖縄海兵隊:小沢一郎氏が[不要] 」と発言した件については、上記本の中にもしかすると連関性があるかと思いたくなるような記述があります。

「アメリカはクリントン政権になっても基本的な安全保障政策を変えていない。…(中略)・・・
さらに、冷戦後の地域紛争に対応が可能な「「国連緊急展開軍」」の創設も考えているようだ。国防費削減という難題を抱えたアメリカは、これまでの「「世界の警察官」」としての役割を減らし、冷戦後の国際社会の実情を踏まえて、「「国連重視の平和戦略」」ともいうべき歴史的な転換を図るのではないかと私は思う。具体的には、国連に対して軍事活動支援を行うため大規模な司令部を新設し、旅団規模の常設待機軍を国連に提供するといった政策を打ち出す可能性がある」-P116より。


“新しい世界の秩序“の中で「国連」という錦の御旗の下に世界の国が、世界の軍隊が集結されるようになれば、”米軍“という個別の国の軍隊は沖縄にいりませんよね。まあ、言葉の遊びのようになりますが。

以上、小沢氏の「日本改造計画」という本について、私の感想を書きましたが、この本は大手出版社・講談社から出版されており、編集も優秀な編集者が手掛けていると思いますので、強権、剛腕とも一部で言われている小沢氏のイメージを中和する(?)かのように上記・平野氏が引用したような東洋・日本文化論的な文章も間にちりばめられてはおります。こういう”柔らかい”部分を切り取って、公に提示するのも、さすが“懐刀”の仕事だな、とは思います。しかし、私の感想は、以上に述べたようなことが中核だということです。

「政治は生き物」ですので、政治家の考え方、政治哲学も変節するかもしれません。しかし核となるものはそれほど変化しないのではないかとも思います。だとしたら、今後の小沢氏の言動には十分注意してかからなければいけないのではないかな、と思う次第です。何しろ”プロの政治家”ですからね(笑)。

余談:


このようなサイトもありました。
http://officematsunaga.livedoor.biz/archives/50226895.html


また、「日本改造計画」には、下記のような興味深い記述があります。


「与野党内の競争がなくなっても、与野党間に権力をめぐる本当の競争があればよい。ところがそれも実質的になくなっている。


確かに政治の表舞台では、野党は華々しく政府・与党に挑戦状を突きつけて最後まで抵抗する。しかし裏舞台では、与党と取引をして利害を調整し、与野党が譲歩し合って決着している。」-p23より。


それから、「小沢主義」(小沢一郎著 集英社インターナショナル発行 2006年刊)の中にも、このような記述があります。


「よく「「戦後の日本政治は、自民党と社会党の対立の歴史であった」」などと書かれているが、それは大きな誤解、いや嘘である。


たしかに表面上は常に、自民党と社会党は政策において対立しているかのように見えていたし、そう振舞ってもいた。しかし、それはあくまでもポーズのようなもので、水面下ではがっちりと連携プレイをしていたのである」-P62より。


現在進行中の民主党党首選の異常な盛り上がり方も、表舞台ではそうで、裏舞台ではちゃんと取引が交わされているのか、と妄想までわいてくるような文章です(笑)。このフィーバーで儲けるのは両氏の本を出版している複数の大手出版社、広告収入が入るマスメディア、広告代理店、それに締め切ったとはいえサポーター費用を1人3千円で徴収した民主党?






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