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カンザス・シティーの公立学校が財政難のため半分閉鎖。奴隷制度の祟りは末代まで?

(by sunshine)


アメリカ中西部のミズリー州カンザス・シティーの公立学校(小・中・高)61校のうち29校が、学校区の財政難により、今年9月からの新学期には閉鎖されることになり、人々にショックを与えている。


ミズリー州はミシシッピー川沿いにできた州であり、ディープ・サウス(深南部)の州ールイジアナ、ミシシッピー、アラバマ、ジョージア、サウスカロライナーに隣接する”境界州”として、音楽文化や食文化の点において、”南部文化”の影響を色濃く残している州だ。


中でもカンザス・シティーは人口約48万人(カンザス・シティー都市群では約200万人)。州都・セント・ルイス市に次いでミズリー州では2番目に人口が多い都市。2009年の統計による人種別では白人が約65%、アフリカ系アメリカ人(黒人)が約31%(全米における黒人人口の割合は約13%)と、黒人人口の割合が高い。


http://en.wikipedia.org/wiki/Kansas_City,_Missouri


地元のサイト「カンザス・シティー・スター」によると、1960年代には約7万7千人の生徒がおり、1980年代半ばには約20億ドル(約2,000億円)の人種融和のための教育予算をもらっていたが、今日では生徒数が約1万7千人と減少したことと州財政の悪化、およびそれに伴う教育予算の削減により、上記のような結果になってしまったとのこと。


この原因は何か。「カンザス・シティーでは、奴隷制度廃止後も長期間にわたって行われてきた人種隔離政策が禁止され、犠牲者となった黒人家庭の子供たちに支払うべき代償として、白人・黒人両方の子供達を満足させるための理想的な教育とは何かを模索した。その結果、”時代の先端を行く教育システム”を公教育に取り入れた。例えば外国語教育、芸術教育、モンテソリ―・メソードによる教育などなど(私の注:これらはオルタナティブ・スクールといい、普通学校以外に校区に関係なく入学できる。しかし、人数が限られているため、希望者全員が入学できるとは限らない)。しかし、これらの学校には黒人の子供はなかなか入学できないとか、スクール・バスが不足しているとか、これらの学校は白人居住区にあるといった問題が続出し、白人家庭の郊外への移住などもあいまって、今回のような結果になってしまったことにある」と教育関係者は話している。


「白人・黒人両方の子供達を満足させるためにオルタナティブ・スクールを創設した」という点が、臭い。これは新たな形の隔離政策ではないのか。これは、アメリカの都市部に共通して言えることだが、21世紀の現在でも白人と黒人の居住区は大体において分離している。そしてこれはサンフランシスコでも言えることだが、オルタナティブ・スクールは、大筋において白人居住区に創設されている。カンザス・シティー教育委員会は、このようなことは分かった上だったのではないのか。ところが想定外のこととして、白人の郊外への流出が増加し、今回のようなことになってしまったということではないのだろうか。

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http://voices.kansascity.com/node/8115

The fall of the Kansas City School District (and what it should do now)


How did it come to this?


That's what people around the country have been asking this week as news broke about the Kansas City school board's decision to close nearly half of the district's 61 buildings.

It's a fair question. The Kansas City School District had an enrollment of 77,000 in the mid-1960's. It received a $2 billion infusion of desegregation money beginning in the mid-1980's. Today it has 17,000 students and is on the verge of bankruptcy. How does that happen?


http://abclocal.go.com/kabc/story?section=news/national_world&id=7325241
Half of Kansas City's schools to close


Kansas City's school superintendent said Thursday the plan to shutter nearly half the district's schools, while "painful," will move forward quickly so that all the closures will be complete by fall.

The school board narrowly approved the plan Wednesday night to close 29 of the district's 61 schools to try to stave off bankruptcy. The closures have angered many parents, students and teachers, but administrators say they had no choice because without them, the district would have been in the red by 2011.


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しかし皮肉なもので、黒人コミュニティーの人達も黙ってはいなかった。長期間にわたる不条理な扱いに対する見返りとして、自分たちの独自の文化=アフリカ文化とアメリカ黒人の歴史を教えるようなカリキュラムを要求。その結果、これらのものを教えることに主眼を置いた公立学校、African Centered Education Collegium Campus(http://www.theaceschools.org/index1.html ー幼稚園から高校) を1990年代初めに創立させた。


この学校は現在3つのキャンパスを持っており、モアハウスやフィスク、ハワードといったトップクラスの黒人大学に数多く入学する生徒を輩出する事でも有名だったが、この学校の予算も来年度からは大きく削減されることになり、現在ある3つのキャンパスを1つ半にすることを教育委員会は提案。これをめぐって、父母と教育委員会との間で大規模な論争が巻き起こっているとカンザス・シティー・サンは報じている。


カンザス・シティー教育委員会はこちらの方にも予算を取られ、にっちもさっちもいかなくなったというわけだ。

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http://www.kansascity.com/2010/02/18/1758697/backers-of-african-centered-education.html

Backers of African-centered education strongly oppose school closings


Kansas City’s Afrikan Centered Education Collegium Campus struggled a quarter-century for its three-building campus at Southeast High School.

The hundreds of supporters of ACE who packed Thursday night’s school closings forum made it clear they have no intention of letting any of it go — marking the strongest resistance yet to Superintendent John Covington’s unprecedented “rightsizing” school closings plan.


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人種隔離政策が違憲とされ、それの禁止を盛り込んだ公民権法が成立したのは1964年だが、それにも関わらず、南部諸州では公然とバスやトイレその他の公共の建物内での人種隔離政策が実施されており、完全に撤廃されたのは1970年代になってからだ。


カンザス・シティーには20年ぐらい前に行ったことがあるが、その時の人種差別は今でも忘れられない。レストランに入ったが、窓際があいていても、悪い席に案内され、無愛想なウエイターが注文を取りに来たかと思えば、料理を持ってきたのは1時間近く待ってから。にこりともせず、ぽんと料理を置いたきり。しかも味の悪い、とても食べられた代物ではないものだった。


あれは明らかに有色人種に対する、白人の人種差別だったと分かったのは、それから何年後かの事だ。勿論、中にはいい人もいるが、一般的にあの地方はそんな感じだ。


どこまでも続く大平原の中にぽつりとできたような町を抜けて、水平線の端から端までアムトラックの貨物列車が夕日を浴びて走り抜ける姿は雄大で、さすがスケールの大きなアメリカだと感心したけれど、陰険そうな目つきをした、笑わない、やけに太った、ほほがピンク色の白人が多かったというのが、今でも私の記憶の中に残っている。後から知ったことだが、「ほほがピンク色の、やけに太った白人が多かった」というのは、あの地域はドイツ系の移民が多かったためだったようだ。


「自分の作ったカルマ(罪)は刈り取らなければならない」という言葉は、古今東西の真理のようだが、約250年間も続いた奴隷制度の罪は、現在もこのような形でアメリカ社会を苦しめているということの良い例だ。


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余談だが、カンザス・シティーといえば、音楽好きの人なら真っ先に思い浮かべるのが、「カンザス・シティー」というブルース。この歌詞は下記のように、何のことはない他愛もないものだが、ブルースの名曲として、ロックン・ロールの先駆けとなった曲として、今も歌い、演奏され続けている。


http://www.stlyrics.com/lyrics/x-filesepisodes2/kansascity.htm


I'm going to Kansas City, Kansas City here I come
I'm going to Kansas City, Kansas City here I come
They got a crazy way of loving there
And I'm gonna get me some.

I'll be standing on the corner
On the corner of Twelfth Street and Vine
I'm gonna be standing on the corner
On the corner of Twelfth Street and Vine
With my Kansas City baby
And a bottle of Kansas City wine.

Well I might take a train
I might take a plane, but if I have to walk
I'm gonna get there just the same
I'm going to Kansas City, Kansas City here I come
They got a crazy way of loving there
And I'm gonna get me some.

I'm gonna pack my clothes
Leave at the break of dawn
I'm gonna pack my clothes
Everybody will be sleeping
Nobody will know where I've gone
Cause if I stay in town
I know I'm gonna die.
Gotta find a friendly city
And that's the reason why,
I'm going to Kansas City
Kansas City here I come
They got a crazy way of loving there
And I'm gonna get me some.


これを歌っている人は何人もいるが、


リトル・リチャードの「カンザス・シティー」

http://www.youtube.com/watch?v=P1DdBBpGjuw


ジェームス・ブラウンの「カンザス・シティー」

http://www.youtube.com/watch?v=wazyIl8JpqE


これらのものをまねしたビートルズの「カンザス・シティー」

http://www.youtube.com/watch?v=GOYq9JiBW3s&feature=related


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(コメント by こげぱん)

■人種差別


拙者はニューイングランドのさる小都市(ボストン・ローガン空港からグレイハウンドで2時間くらい)のバーで、同じような目にあいましたよ。

その時は「料理が遅い」と文句垂れたら、出てきたのはカビ入りパンのハンバーガー。

日本なら文句言うところだけど、(右も左もわからない)周りに他にレストランもなく、店には怖い白人だらけの完全awayで、さらに文句言う気力など失せてしまいましたorz

未だにKKKなどが活動しているようなディープ・サウスや共和党の金城湯池・中西部とニューイングランドでは事情は多少違うかもしれませんが、人種差別は根強く残っていそうです。


フロリダの田舎町に住んでいますが、同じ南部でもやはり"deep south"はこことはすいぶん事情が違うようですね。

そう言えば、日本人の知人が大学時代にミズーリの片田舎に住んでいて、ずいぶん嫌な思いをしたと苦労話をしていましたが、20年以上たった今でもあまり状況は変わっていないのですかね?

訳あってカンザスシティの方に引越を考えていましたが、もう少しリサーチが必要かなと思いました。

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(レス by sunshine)

■変わっていないのではないでしょうか


はじめまして。コメント、ありがとうございました。


フロリダにお住まいですか。フロリダのどのあたりにお住まいか存じませんが、マイアミあたりですとスペイン語が話せないと用が足せないようなところもあるようですが、その代わり人種差別の点では、南部や深南部に比べると、ずっと緩和されているような印象を受けました。


友達が何人かテキサス州、ルイジアナ州などにいますが、白人の目つきが怖いと言っています(笑)。東洋系に対して敵意に満ち満ちた目つきでみるので、友達はもっぱら黒人になってしまったとか(笑)。


ミズリー州も似たり寄ったりではないでしょうか。第一、日本の地理的位置も、日本文化も全く知らないし、てんで無関心な人たちが多いような印象でした。私自身、カンザス・シティーにはこの20年間、一度も行っていませんが、2、3年ぐらい前、日本からアメリカ行きの飛行機の中でカンザス・シティー出身の大学関係者が隣の席に座っていたので、少しだけ話しました。40歳前後ぐらいのその人は、日本の大学でコンピューター・サイエンス関係の仕事をしていたそうですが、3年もいて、日本語は全く駄目、お寿司も和食もすべてダメ。ハンバーガーがなければ食事ができなかったというから驚きです。日本文化などはなから全く興味がない風でした。


アメリカ以外は全く興味がないという典型的な内陸思考の白人たちが圧倒的という点では、20年前も今もさほど変わりはないのではないでしょうか。インターネットの発達で、多少は変わったといっても。


更なるリサーチをなさった方がよろしいかと思います。


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