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意外と知られていないキューバと英国の文化交流ーキューバが生んだ世界的黒人男性バレー・ダンサー

(by sunshine)

アメリカ帝国の崩壊が目の前に迫った感のある昨今、昨日までの常識は今日はもう非常識。猛烈なスピードで世界は統合や分裂を繰り返しているが、そんな中にあって、キューバと英国も実は意外と近い関係だった・・? 「芸術に国境はない」というが、これなどその典型か。それともこれも「世界多極化」への前兆か?

キューバといえば経済的貧困国であるにもかかわらず、自国はおろか中南米の留学生にも無料で医師養成を行っている国として有名だが、意外と知られていないのがバレー・ダンサーの養成でも世界でトップ・クラスにあるということだ。

そして今、世界でも名門中の名門、英国の王立バレー団のゲスト・ダンサーとして、世界中で脚光を浴びているのがキューバ人の黒人男性ダンサー、カルロス・アコスタ(Carlos Acosta)35才。野性的な風貌と肢体、ダイナミックスな中にもしなやかさを併せ持ったパフォーマンスは、白人ダンサーとは一味違ったものとして、高い評価を得ている。

カルロスはトラック運転手の息子として、1973年、ハバナに生まれた。彼の母親は彼が3歳の時に離婚。彼の兄弟姉妹は11人。家は極貧状態で、ぼろをまとい、幼少の頃から物乞い、ブレイクダンスのストリート・ダンサーなどをやりながら、プロのフットボール選手になるという夢を密かに抱いていた。

不良で悪がき、暴力的で喧嘩ばやいカルロスを見て、父親は頭を痛めていた。ところがある日、父親は近所の人から国立クラシック・バレー学校にやれば、授業料、寄宿舎代、食費のすべてが無料と聞いた。これを逃す手はないと、早速、カルロスに行くように勧めるが、カルロスは「そんなところへ行ったら、近所の連中からホモといわれるじゃねえか」といって、断る。これと思ったら絶対に意志を曲げない頑固者の父親も父親、カルロスに負けじとばかりに「そんなことをいう奴がいたら、顔をぶん殴ってしまいな!いいから、行けと言ったら行くんだ!」とどやしつけた。

こうしてカルロスは試験を受けたのだが、彼が合格すると彼の父親(ペドロ)は、2羽の七面鳥を殺し、その生き血をイコン(銅像)にかけて、これが極貧から抜け出る門出だといって祝福した。

彼はバレー・ダンサーとしての頭角をメキメキと現し、16才の時には世界的に有名なロザンヌ国際バレーコンクールで金賞を獲得、18才の時には英国国立バレー団、キューバ国立バレー団、英国王立バレー団、ボリショイバレー団のそれぞれ主役ダンサーやゲストダンサーなどを務め、世界のトップダンサーとしての地位を獲得している。

彼は英国「ザ・インディペンデント」紙でのインタビューの中で、「毎日、毎日、体に鞭打って、踊っている。ダンサーというのは皆、そうだと思うけど、厳しい仕事なんだ。自分の体との闘いだ。しかし、ステージに上がって、ライトがつき、全力を出し切って踊った後、観客が喜んでくれる瞬間、この仕事をやっていて良かったと思うんだ。肉体的につらくても、きつくても、この仕事というのは美と喜びを人々に与える仕事であり、誰かがやらなきゃいけない仕事なんだ。それを自分は体力の続く限りやりたいと思っている」といっている。

「ヒップが痛くてしようがないんだ。でも、やるっきゃない。ステージが終了した後の充実感はそんなことよりずっと大きいものだからね」

あと何年間かはこうして世界の有名バレー団のゲストダンサーとしてツアーを行うが、その後はハバナに戻り、現在同棲4年目になるガールフレンドと結婚し、ハバナ市内に購入済みのプール付きの邸宅に住み、キューバのバレー学校およびバレー団の発展のために寄与したいと言っている。

こうしてキューバと英国は文化的には”親しい友人”となり、昨年暮れには王立バレー団がキューバで初公演、カルロスが主役を踊った。来年はキューバの国立バレー団が英国で公演する予定だそうだ。

キューバの国立バレー学校は、ロシア式のカリキュラムに基づくものだそうだが、国は貧乏でもこうした形で文化面の教育に力を入れているキューバ方式は日本でも一目置く価値があるのではないか。

「子供手当」とやらでの”やみくもばらまき”をセーブして、このような情操教育でも行ったらどうか。

http://www.independent.co.uk/arts-entertainment/theatre-dance/features/carlos-acosta-i-hammer-my-body-every-day-1719347.html

カルロス・アコスタの踊る「ドン・キホーテ」
http://www.youtube.com/watch?v=4JO276cjMVg


ロシア人のトップ・ダンサー、ダニール・シムキンが踊る「ドン・キホーテ」
http://www.youtube.com/watch?v=vvMOvsXZXY4


もう一人のトップ・ダンサー、デニス・マトビエンコの踊る「ドン・キホーテ」
http://www.youtube.com/watch?v=Gsbplrs_bYQ


CNNで放送されたカルロス・アコスタのドキュメンタリー。町中を普通に歩く時のカルロスの歩き方は、その辺の黒人の歩き方だ。
http://www.youtube.com/watch?v=AmcPBttz0s8&feature=fvw


You Tube:英国王立バレー団での「眠れる森の美女」リハーサル風景。ここでは普通に歩く時の歩き方まで、すでにダンサーの歩き方になっている。
http://www.youtube.com/watch?v=qZacAjL4Gyo

カルロス・アコスタのホーム・ページ
http://www.carlosacosta.com/

昨年開催されたハバナ国際バレーフェスティバルのサイト。これには世界中から有名バレー団が参加する。
http://www.festivalballethabana.com/

注:カルロス・アコスタのことを「黒人」とタイトルで書いたが、正しくは「ムラート」(白人と黒人の混血)かもしれない。何世代か前には白人の先祖がいたかもしれないので。
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