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資本主義「爛熟」後の世界?

(by こげぱん)


「妖怪がヨーロッパに出没している―共産主義という妖怪である」という「名言」を残したのは共産主義の始祖鳥、カール・マルクスだが、今夜開催されるピッツバーグ・G20会議では、この四半世紀世界中を荒らしまわった「妖怪」ともいうべき国際金融資本の尻尾をつかまえることができるだろうか。

そのG20のアジェンダとしては、たとえば国際金融資本に近い
Peterson InstituteのEdwin M. Truman研究員は

・世界経済の将来(の方向性を決定する)-経済危機からの出口戦略策定、持続的経済成長とIMF改革
・国際金融システムの修復と改革-現在行われている金融機関支援を実行する基準の明確化と政府介 入の縮小、ならびに包括的金融システム改革へのコミットメント
・(これを担保する)システムの構築-各国が(世界銀行など)国際機関の役割について認識を共有し、かつ国際機関へのコミットを拡大する

の3点を挙げ、これに対してオバマ政権に近いCenter for American Progress
Richard Samans研究員は、

・(より包括的かつ持続的成長が期待できるような)経済ドクトリン創出と経済統合の推進
・(マクロ経済政策と国際協調による)世界的な総需要拡大
・雇用の拡大とセーフティ・ネット整備
・低炭素(CO2)型経済への移行
・世界的貧困の撲滅
・現行金融システム規制の抜本的見直し
・(上記目的を達成するための)国際機関(訳注:IMFや世界銀行など?)の強化

の7点を列挙した上で、現下の経済危機克服を通じて国際機関を強化し、「新しい多極主義」時代の幕開けとすることを提唱している。

---
http://www.iie.com/realtime/index.cfm?p=928

Pittsburgh Priorities
by Edwin M. Truman | September 8th, 2009 | 12:39 pm
--

http://www.americanprogress.org/issues/2009/09/g20_report.html
Beyond Business as Usual

G-20 Leaders and Post-Crisis Reconstitution of the International
Economic Order
---

これらの論文や声明などをざっと読む限り、両者ともスタンスが多少違うとはいえ、最終的には国際機関強化による多極主義的グローバリズムの構築により、乱稚気経済からの脱却を目指しているように思える。

この非常事態下では、恐慌回避を目的とした政府介入の拡大や国際機関強化(による統制経済化)は緊急避難的措置として止むを得ない面があるとはいえ、ただ経済危機の本丸ともいえる国際金融資本に対する言及が少ないのは不安が残る。

国際金融資本に対する規制としては、遅ればせながらアメリカ証券等取引監視委員会(SEC)やアメリカ財務会計基準審議会(FASB)がヘッジファンドや格付け会社、デリバティブ取引規制導入や、(怪しげな簿外取引の温床となり、サブプライムローンの損失を拡大する要因と指摘されてきた)適格特別目的事業体(QSPE)制度廃止(=SPE連結外しの原則禁止)へと動いてきた。

---
http://www.sec.gov/news/press/2009/2009-200.htm

SEC Votes on Measures to Further Strengthen Oversight of Credit Rating
Agencies

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http://www.sec.gov/news/press/2009/2009-198.htm

SEC and UK FSA Discuss Approaches to Global Regulatory Requirements

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http://www.nysscpa.org/blog/2009/5/18/fasb-tightens-rules-qspes

FASB Tightens Rules on QSPEs
---

ピッツバーグではさらに金融機関経営陣の高額報酬規制が問題視される見通しだが、その反面短期国際金融取引を課税対象にする(=投機資金の移動を減少させることが期待される)「トービン税」の導入といった根本策は見送られ、またこれまでの会議で話し合われてきた国際金融資本の金城湯池・タックスヘイブンに対する規制強化も尚道半ばという見方もあり、当のタックスヘイブンも今なお生き残りを模索しているという。

---
http://www.economist.com/opinion/displaystory.cfm?story_id=14455661

Tobin taxes
The wrong tool for the job
Sep 17th 2009

A global tax on financial transactions would make it harder to deal with
troublesome banks
--

http://www.bt.com.bn/en/international-business/2009/09/21/g20-fight-versus-tax-havens-far-over

G20 fight versus tax havens far from over
--

http://sankei.jp.msn.com/world/europe/090921/erp0909211941005-n1.htm
http://www.asyura2.com/09/hasan64/msg/614.html

生き残り図るタックスヘイブン 金融危機で欧米が圧力
---

マルクスは「資本主義が爛熟した後共産主義へ移行する」という予測を後世に残したが、乱稚気経済が終焉し、資本主義が爛熟するどころか腐りきった今後訪れる世界は、統制経済と国際金融資本という2匹の妖怪が共存する多極主義的グローバリズム社会になるのだろうか。

これは筆者の妄想に過ぎないが、多極主義的グローバリズムの下国際金融資本の影響力が残れば、逆に国際金融資本一極支配下での統制経済が実現する恐れもあるように思え、そうなればマルクスの「理想社会」が、風変わりな形で実現される可能性があるかもしれない。

だとすればだが、マルクスの「理想社会」実現を避けるためには、国際金融資本という妖怪には一度退散していただき、憑き物を落としてから出直していただくのがいいのかもしれないとも思える。

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(コメント by sunshine)

■妖怪がなかなかくたばらないから困る


このこげぱんさんの記事の前に書いた私の雑文、
東欧のMDシステム計画は架空の脅威、架空の技術の下に計画されていた(ブレジンスキー)
http://ameblo.jp/sunshine-berkeley/day-20090922.html


の続編のような記事で、ありがとうございました(笑)。

今日、G20の会合が終わったばかりですが、ここまで経済破綻しているアメリカをいまだに国際決済市場としていていいのか、ドルを依然として基軸通貨としたままでいいのか、といった世界経済上の本質的事項については何も討論されぬまま、“世界のリーダー顔見世興行”は閉幕しました。ま、いつものことです。G20なんていうものは、この程度ということは皆さんもおわかりのことと思いますが。

アメリカがまぎれもなく統制経済、保護主義へと“チェンジ”しているのは事実であるようです。ただ、他方政府の公的資金による注入をを受けたGS(ゴールドマン・サックス)やモルガン・スタンレーなどは、今年6月、公的資金返済(約6兆7千億円)の申し出を政府に行って、政府もこれを容認したので、とりあえずは政府の管理下に置かれることはなくなりました。

しかし、こんなもの単なる表向きのポーズ、ペーパー上の口合わせとも考えられ、どちらがどちらを利用しているのか、考えてみれば猫でも分かる?(笑)

GSの方はまたまたウォール街の予想をはるかに上回る利益をこの3ヶ月間にあげており、昨年度の同期間における利益21億ドルから34.4億ドルへと大幅アップ。。社員1人当たりのボーナスは39万5千ドル(約3,550万円 1ドル=90円と換算)。公的資金の注入を受けた企業の社員がこれ。「ふざけるな!」っていうの(これについては欧州関係筋が、「今回のG20では規制を設けることで最終合意に達した」と述べているとの報道もありましたが)。

http://www.telegraph.co.uk/finance/newsbysector/banksandfinance/5825953/Goldman-Sachs-profits-smash-Wall-Street-estimates.html

Goldman Sachs' profits smash Wall Street estimates
Goldman Sachs' profits for the second quarter smashed Wall Street estimates and are likely to trigger a windfall for bankers.


http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-11663520090925?rpc=122


「国際金融資本という妖怪には一度退散していただき、憑き物を落としてから出直していただくのがいいのかもしれないとも思える。」といっても、これを退散させるにはどうすればいいのか、これが”至上の難題”。ただもう皆で彼らの手には乗らないぞ、ということしかないか?


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