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アメリカ中東政策、分裂の予兆? /現代の「上杉征伐」? ソマリア海賊問題

明けましておめでとうございます。新年が皆さまにとって良い年となりますように。

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(by こげばん)

本稿は先の拙稿「イスラエルの「スターリングラード」? ガザ侵攻/フランスのシンクタンクがイスラエル滅亡を予測」
http://ameblo.jp/sunshine-berkeley/entry-10185064822.html

に寄せられたsunshineさんのレスに対するレスのつもりで書いていた分ですが、長くなってしまったので記事にします。先の上記記事とあわせ読んでいただければ幸いです。

(以下本文)

新年を祝う気分など吹き飛ばす、イスラエルのガザ空爆も早6日目。イスラエル側は「今こそ(ハマスと)戦え」と主張して(Jerusalem Post)停戦を拒否し、
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http://www.jpost.com/servlet/Satellite?cid=1230111721985&pagename=JPost%2FJPArticle%2FShowFull

A time to fight
Dec. 28, 2008
THE JERUSALEM POST
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イスラエル国防軍は地上戦も視野に入れ始め(Haaretz)たかと思えば、
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http://www.haaretz.com/hasen/spages/1051682.html

Last update - 14:48 01/01/2009
IDF recommends major, but brief Gaza ground offensive
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これに対しイラン最高指導者・ハメネイ師は「ガザ地区でのシオニスト政権イスラエルによる恐ろしい犯罪」を糾弾して、イスラエルを「戦うに値する異教徒」として応酬するなど、
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http://japanese.khamenei.ir/index.php?option=com_content&task=view&id=261

最高指導者―ガザ地区の悲劇に対するメッセージ
28/12/2008
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少なくとも言論戦では、一向に解決の見通しが立つ気配が見られない。

そんな中、The Economistが「オバマは近々、中東問題へのスタンスを明確にする必要に迫られる」とする興味深い記事を発表している。
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http://www.economist.com/world/unitedstates/displayStory.cfm?story_id=12844901

On Obama's plate
Dec 31st 2008
From
Economist.com

Soon Barack Obama will have to explain how he would tackle the problems
of Israel and Palestine
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これはsunshineさんも指摘されていたことだが、この記事でも(イスラエルとやや距離を置くと見られることもある)オバマと(イスラエルべったりの)ヒラリーの違いが指摘されていて、「オバマは政敵(ヒラリー)をパレスチナの泥沼に沈めて、中東問題にはあまり力を入れないかもしれない」という興味深い一節がある。
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The appointment of Hillary Clinton as secretary of state is, at least to
the cynical, further evidence that Mr Obama will not expend much energy
of his own on the Middle East. What better way, after all, to neutralise
a once and potential future rival than by letting her get bogged down in
the quicksands of Palestine?
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またIHTの社説ではイスラエルとハマスを「両成敗」するかのような社説が現れるなど、アメリカの論調も今回はイスラエルにやや冷淡なように見えないこともない。
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http://www.iht.com/articles/2008/12/30/opinion/edgaza.php

There's plenty of blame to go around for Gaza's war
Tuesday, December 30, 2008
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これまでもブログで数回書いてきたかもしれないが、オバマ政権は対ロシア封じ込めを外交政策の中心に据えようと考えているふしがあり、この観点から見れば今回のガザ空爆で

・中東におけるイランの影響力が高まる
・原油価格が高騰すれば、原油価格下落で大打撃を受けたロシア経済に再起の機会を与えかねない
・アメリカのイラク出口戦略を狂わしかねない
・中東情勢を流動化させ、ロシア包囲網結成を困難にする

などという問題点が浮上する可能性がある。

ご存知のとおりアメリカ・グローバリストは大別すると右派(ネオコン)と左派(リベラル)に分かれるが、イスラエルとの「特別な関係」を重視する右派と、イスラエルすら「駒」と割り切る面もある左派との間で、今回のガザ空爆をきっかけに両者の路線闘争が表面化する可能性も捨てきれない。

The Economist記事ではないが、オバマがどのような中東政策を打ち出すか、目が離せない。

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現代の「上杉征伐」? ソマリア海賊問題

さて周到な準備が窺えるのはガザ空爆だけではなく、昨年突如騒がれだしたソマリア海賊問題もある。(ゴルビーが寄稿したIHT社説

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http://www.iht.com/articles/2009/01/01/opinion/edgorby.php

WHAT NEXT?
A new international agenda
By Mikhail Gorbachev
Published: January 1, 2009
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にも、「海賊が歴史の闇から姿を現した」という一文がある。)

歴史の闇から姿を現した海賊を征伐するのに、国際社会は世界中の海軍力をソマリア沖に集めるみたいだが、たかが海賊と言っては顰蹙かもしれないとはいえ、海賊退治にはいささか大げさすぎる感がしないでもない。

かつて徳川家康が豊臣家から天下を簒奪した時、家康は(大坂とは正反対の)会津若松・上杉家を征伐すると称して江戸に諸大名を集め、頃を見て大坂に転進して関が原の戦を仕掛けたが、海賊退治に世界中の海軍を集めるのを見ると、家康の故事が頭をよぎらないこともない。

日本の与野党とも海賊退治には前向きのようだが、ここは相当慎重に考えた方がいいかもしれない、と思える。

追記
上記ゴルビー論文には、「世界的統治」を匂わせる一節もある。
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If current ideas for reforming the world's financial and economic
institutions are consistently implemented, that would suggest we are
finally beginning to understand the importance of global governance.
Such governance would render the economy more rational and more humane.
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「経済をより合理的に、かつ人間的にする」という「世界的統治」がどのようなものか、こちらも興味深い。
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追記 by sushine


1月1日付け、BBCによるとハマスの強硬派最高幹部の1人、二ザー・ライヤンがガザ地区の自宅(アパートメント)でイスラエルの攻撃を受けて死亡した。死亡したのは彼のほかに4人の妻のうちの2人と、12人の子供のうちの4人を含む合計10名とみられている。 ハマスはこれによって一層態度を硬化させ、また、イスラエルのリブ二外相も停戦するつもりはないと言っている。


http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/7807124.stm

A senior Hamas leader has been killed by an Israeli air strike on his home in the Gaza Strip, Hamas officials say. Nizar Rayyan, the most senior Hamas figure to be killed since 2004, had urged suicide attacks against Israel.


また1月2日付け、「タイムス・オン・ライン」によると、ハマスはイスラエルへの応酬としてロケット弾によるミサイル攻撃を開始しており、トップ・シークレットの核施設も戦闘区域内にあるいることから、イスラエルを恐怖に陥れているとのこと。

http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/middle_east/article5430133.ece
Gaza rockets put Israel's nuclear plant in battle zone


ハマスは自分達のリーダーが殺されたことに対する復讐として、イスラエルのリーダーを殺害すると誓ったとの1月2日付、「ロシア・ツデイ」の記事。


http://www.russiatoday.com/news/news/35544

Hamas promises revenge for death of its leader


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(コメント by sunshine)

■「オバマは対イラン政策ではブッシュと同じ」とボルトン


こげばんさんの「オバマ政権は対ロシア封じ込めを外交政策の中心に据えようト考えているふしがあり、この観点から見れば今回のガザ空爆で、中東におけるイランの影響力が高まる(後の影響点については略)」という点に関して言えば、1月2日付け、WSJにブッシュ政権時代に国連大使を務めたこともあるネオコン強硬派のジョン・ボルトンが興味深いエッセーを書いています。


それによるとオバマは対イラン政策においては、第三次ブッシュ政権とでもいうべき、つまりライス国務長官が行ってきた政策と同じ路線でいくだろうとのこと。


http://online.wsj.com/article/SB123086106688148103.html?mod=googlenews_wsj
John R. Bolton: Obama Promises Bush3 on Iran


そこでライスのとってきた対中東政策(または対イラン政策)とはどういうものかというと、中東地域が「主流派」-サウジアラビア、エジプトやスンニ派湾岸諸国ーと「過激派」-イラン、シリア、レバノンを中心として活動しているといわれているヒズボラーなどの二つに分裂しているというレトリックを使い、イランやシリアと直接外交交渉に入るのではなく、「主流派」との関係を強化・再編成して、「過激派」に圧力をかけ、孤立させる方策でした。


ボルトンの言っていることをすべて鵜呑みにするわけにはいきませんが、WSJもオバマを持ち上げていた代表的メディアではありますので、こういった形でオバマ外交政策の一端をそれとなく暗示させているのかもしれない。そういった観点から読めば面白いかと思います。


この方策の一端については「ザ・ニューヨーカー」の敏腕調査ジャーナリストで、ピュリッツアー賞を受賞したこともあるセイモア・ハーシュが2年前にも記事で書いていますが、2007年のTVインタビューでもブッシュがイラン破壊工作のため、アルカイダに資金を提供していたと暴露しています。


http://www.youtube.com/watch?v=SOkkgEltGRs

You Tube: Seymour Hersh talks to CNN


http://www.youtube.com/watch?v=OnUWcjXvdlo&feature=related

you Tube: Seymour Hersh:US is founding Al-Qaeda to counter Iran


オバマーヒラリーがどのような対中東、対イラン政策をとるのか注目したいところです。


一方、ロシアですが、イラン、カタールなどと共に天然ガスOPECを作り、欧米金融資本の石油・天然ガス価格操作に左右されない姿勢を見せたことも要注視です。


なおカリブ海ならぬソマリアでの海賊問題ですが、決して不法行為を礼賛するわけではないし、海賊の肩を持つわけでもありませんが、国際金融資本及び欧米列強は人道・経済の両面において海賊以上のことをやりながら現在にいたっているわけで、そのことを思えば、「たかが海賊退治に大げさな」とも言えるわけでしょう。戦略家ならおっしゃるようなことぐらい考えての大げさな物いいでしょうか(襲撃された中で最大のタンカーはサウジアラビアのものでしたが、産油国といえども一部の連中が富を独占していることには変わりがないわけでして)。


もっとも日本の大型石油タンカーもあの辺を通るらしいので、日の丸付けて、「いざ、海賊退治!」と大げさな立ち回りを演じさせたいというそういった筋の人々もいることは推測できますが、ここはひとつクールに考えてもらいたいと思います。


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1 ■ しっかしまぁ

こうも見境なく
ユダヤ民族少数派財団権力の 
カネ儲けと愚かなる野望に操られる人類てもんわ
いつまで つづくのか? 
 
   厭きねぇのかよ! 
 
つくづく想っちまうんだけど 
まだしばらく終わりそうもねぇな。 
 
  今年も 世間様がサングラス外せるような更新! 
  おねがいします。 
  

2 ■私が代わりまして

コメント、ありがとうございます。こげばんさんが少しお出かけのようなので、私が代わって御挨拶させていただきます。

「サングラス外せるような更新」とはこれまた、身に余る光栄。私はこげばんさんのように端的な言葉とシャープな切り口では書けませんが、私なりに努力いたしますので、今年もよろしくお願いいたします。

ただ、記事を書くのはなかなか大変なんですよ。そのためにこげばんさんは頭をクール・ダウンさせるためにどこかへとんずらという噂も(笑)
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