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No-Bailout and Fadeout? GM,クライスラーへの「死刑宣告」と「環境革命」

(by こげばん)


長期に渡る経営不振が続いていた、GM,クライスラー,フォードのいわゆるBig3。経営危機が深刻化する前に当面の財務基盤改善に成功したフォードはともかく、GM,クライスラーの2社は年内の経営破綻も取沙汰されているほど追い詰められている。

かつては世界一の産業国・アメリカを象徴する企業でもあったBig3を救済すべく、アメリカ上下院にBig3の国有化法案が提出されていたが、既報の通り下院を通過したものの上院で否決され、現在(議会承認を必要としない)金融安定化法を活用した公的支援が検討されているが、Big3、とりわけGM,クライスラーの2社は金融大手数社のような国有化-Bailoutによる救済どころか、連邦破産法11条(通称Chapter 11、日本で言う民事更生法)適用で、市場から退出-Fadeoutする公算がさらに高くなっている。

Big3が苦境に陥った原因の一つとして、低燃費車などの開発で日本勢などに遅れを取り、近年の世界的な環境志向に適応できなくなったことが考えられるが、そのアメリカ、オバマ次期大統領の選出で(少なくとも表面上は)ますます環境志向に拍車がかかっているように見える。その一例としてたとえば、民主党リベラル系シンクタンク・ブルッキングス研究所が発表している「オバマ新大統領への提言」シリーズの中に、「未来志向のエネルギー政策を」という提言がある。
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http://www.brookings.edu/papers/2008/1111_energy_security_memo.aspx
Memo to the President: Build a Secure Energy Future

William J. Antholis, Managing Director, The Brookings Institution
Charles K. Ebinger, Director, Energy Security Initiative

The Brookings Institution

November 11, 2008 ―
Both presidential candidates repeatedly listed energy security and
climate change as a top priority―second only perhaps to addressing the
economic crisis.
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このレポートでは中期的目標として、再生可能な代替エネルギーや「環境に優しい」輸送手段の開発などを通じて(アメリカ経済の)石油依存体質を改め、長期的目標としては、原子力や石炭への投資や世界的な環境外交、(アメリカ連邦)政府の機構改革などにより、2050年までにCO2排出量を80%削減して、石油依存体質から完全に脱却するよう提言している。

またアメリカ・マッキンゼー社コンサルタントJeremy Oppenheim, EricBeinhocker, Diana Farrellの3氏は、自社のレポートで「経済成長と地球温暖化防止は両立できる」「クリーンエネルギー研究やインフラへの投資は、世界経済成長への起爆剤をなり得る」と主張した上で、「人類はこれまで農業・産業・IT革命を経験してきたが、今や環境革命の時代が到来した」と高らかに宣言している。
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http://www.mckinsey.com/mgi/mginews/skyhigh.asp
Not sky-high
Newsweek International
By Jeremy Oppenheim, Eric Beinhocker, and Diana Farrell
November 15, 2008
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(オバマ政権の誕生で今やアメリカの国策になりつつある)世界的な環境志向や、金融大手は救済してもBig3は「見殺し」にする(可能性が高い)アメリカの動向を考えれば、今日Big3が陥っている苦境は、場合によっては世界各国の自動車産業や航空産業など「環境に優しくない」産業の未来図となる可能性も捨てきれない。

これら「環境に優しくない」産業は、関連企業の裾野も広くかつ雇用も大きい(下記The Times記事によると、アメリカ自動車産業関連で300万人の雇用がある)ため、
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http://business.timesonline.co.uk/tol/business/industry_sectors/engineering/article5332968.ece

From Times Online
December 12, 2008

Analysis: the politics of the car bailout lifeline
Faced with the prospect of being blamed for the collapse of a once-great
industry, President Bush is taking his only option: do something
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今後の景気動向や環境志向の高まりなどにより「環境に優しくない」産業が次々苦境に陥るようなことがあれば、失業増などで今後景気後退にさらなる拍車がかかる可能性が考えられる。

上記マッキンゼー社のレポートによると、環境変動による悪影響を最小限に抑えるためには、先進国市民は40Kmのドライブと1日の冷暖房などの取捨選択を迫られるとあるが、それ以前に性急な環境対策導入で(代替エネルギーのインフラ整備が終る前に)既存産業が壊滅的影響を受けるようなことがあれば、車や冷暖房以上のものを失う市民が続出するかもしれない(オバマのケインズ主義志向は、大失業を見越したものと考えるのは勘ぐり過ぎ?)。

地球温暖化問題で通説のようになっている二酸化炭素主犯説に対し、いくつか反論が存在する中にあってもなお「環境革命」を高らかに称賛するイデオローグたちの心中は推して知る由も無いが、そこまで「環境革命」を称賛・推進しようとするならば、「環境に優しくない」対テロ戦争を中止するのが先かもしれない、とも思える。

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(コメント by sunshine)

■仕組まれてこうなったかもしれないとも考えたくなる


世界規模での大失業時代がこんなに早くやって来るとは想定外だったと思う人も多いと思います。


人間が生命を維持する為に必要なものはいうまでもなく食料とエネルギーですが、庶民の観点からすれば、支配層が無為無策のまま、物質的な豊かさだけを追い求めるように仕向けられ、大量生産、大量消費へと突っ走らされた結果、いきなり崖っぷちまで来てしまったという感じですね。


石炭から石油へそして今、原子力や太陽光線、電気、バイオエネルギーといった「クリーン・エネルギー」へとエネルギー源の「改革」が推し進められている訳ですが、こげばんさんが書いているように、「性急な環境対策導入で(代替エネルギーのインフラ整備が終る前に)既存産業が壊滅的影響を受けるようなことがあれば、車や冷暖房以上のものを失う市民が続出するかもしれない(オバマのケインズ主義志向は、大失業を見越したものと考えるのは勘ぐり過ぎ?)」という点について、私も同じ感じを持っています。


そもそも環境問題については、次のような疑問を持っています。


1.地球温暖化の原因は二酸化炭素主犯説だけではなく、いくつか反論もあるがその中でも最大のものは太陽の黒点の数の増減によるものというものがある。たとえばサハラ砂漠はわずか2,3千年前までは緑に覆われた土地であり、人間が暮らしていた土地であった。この状態は約5千年間続いていたと、初歩的な科学教育サイトに書かれている(ということは何度か緑化と砂漠化を過去においても繰り返していることになる)。

http://www.worldwildlife.org/wildworld/profiles/terrestrial/pa/pa1327_full.html


「気候変動については、いくつかの原因が考えられる。太陽の黒点の変化、火山の活動、地下断層の移動による海流の流れの変化などが相互に関係しあって起きる」とする科学者の意見もある。

http://www2.sunysuffolk.edu/mandias/lia/possible_causes.html

2.「化石燃料の生産量は1970年代にピークを迎え、その後、急激な下降線をたどるだろう」といういわゆる「石油ピーク」説がM.キング・ハバート(M.King Hubbert)によって既に1956年に提出されており、1960年代ー1990年代にかけて、アメリカでは盛んに電気自動車への熱が高まっていたが、それもいつの間にかしぼんだ。それはなぜか。なぜ、「次なるエネルギー」へ向けてのインフラ整備を行わなかったのか。世界一の大学研究機関が勢ぞろいしているアメリカで、それが不可能なことはなかったはずだ。本気でやる気があったなら。それともミルトン・フリードマンあたりの「新自由主義」とやらにすべてをゆだね、国民のための社会政策など全く考慮することなどなかったのか。


明日のパンにも事欠く大量の失業者の群れと原油消費量急減による生産高減少と価格急落。これによって経済的打撃を受ける産油国。


「これで得をするのは誰か?」と考えると、やはりどうも「意図的になされたか」と考えるのが自然なような気がします。同時に過去の大戦前の社会状況と酷似していることから、庶民の怒りが暴力と化し、それを利用してヒトラー的な人物に陶酔するように仕向け、人々がその仕掛けに引っ掛かり、ファシズムが起こりやすい環境になりつつあるような悪い予感がしています。人間が人間であるための基本的条件、つまり生命維持に必要な衣食住が不安定になった時、この世は餓鬼・畜生世界と化します(現在、すでにそのようですが)。


過去の過ちを繰り返さないためには、我々はすべてこの宇宙の中の小さな星の運命共同体であり、皆がつながっており、皆で支えあって生きなければやっていけない崖っぷちに立たされているということを実感として感じること、そして「ワーク・シェアリング」とでもいうべき、小さくなった労働のパイを皆で分け合って生きるということからやるしかないのではないか、という気がしています。

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(レス by こげばん)

■オイルピークより切実な「ウォーターピーク」


かつて「平和ボケ」した日本人を揶揄する表現として、「水と安全はタダ」という言葉がありましたが、現在の世界を見ると、安全はおろか水もタダという時代は、急速に過去のものとなりつつあるようです。

たとえばアメリカ中西部の穀倉地帯では、白人入植以来当地での穀物生産を支えてきた「オガララ帯水層( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%AC%E3%83%A9%E3%83%A9%E5%B8%AF%E6%B0%B4%E5%B1%A4 )」の地下水が枯渇の危機を迎えています。
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http://www.nhk.or.jp/special/onair/050821.html

「ウォーター・クライシス ~水は誰のものか~」
第2回 涸(か)れ果てる大地

【アメリカ・カンザス州の地下水問題】

カンザス州を含む8つの州の地下には、巨大な地下水層がある。「オガララ帯水層」と呼ばれるこの地下水層の水量は4兆トン(琵琶湖150杯分)にもなる。
オガララ帯水層の水は、その多くが数千年をかけて蓄えられた水だ。しかし、戦後60年間でそれをほとんど使い尽くしてしまった地域が出てきている。なかには90%以上を使い果たしてしまった地域もある。(データ:アメリカ地質調査所)
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こちらは、アメリカ同様穀倉地帯を抱えるオーストラリアでも、渇水が深刻化しつつあるというレポです。

【緊急報告】深刻化するオーストラリアの大渇水 ―大干ばつは大陸を干上がらせる!?―*
http://www.asyura2.com/07/nature2/msg/223.html

http://www.asyura2.com/07/nature2/msg/226.html

上記NHKスペシャル「ウォーター・クライシス」には、日本と世界の農業用水の深い関係がこのように描写されてますが、

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日本は食料の半分以上を輸入に頼っている。輸入食料の生産には大量の水が使われている。つまり、日本は食料という形で海外から大量の水を輸入していることになる。
例えば、食パンの原料の小麦を1キロつくるのには、2トンの水が使われている。そして、牛肉を1キロつくるのには、20トンもの水が使われている。(データ:東京大学 生産技術研究所 沖大幹 助教授)
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世界的に水資源が枯渇するとなると、食糧生産には大打撃となり、世界的飢饉が常態化する可能性もあり、その悪影響はオイルピークを上回ると推測されます。

オイルピークは1970年代に一度「肩透かし」を食ったせいか、今でもマルサス主義者のプロパガンダが一部混じっているのではないか、と個人的には勘ぐりたくなることもありますが、とは言っても石油資源も水資源も有限なのは事実です。そこでいつかは確実に到来する資源枯渇時代を生き抜く知恵は、sunshineさんご指摘の通り「皆で支えあって生きなければやっていけない崖っぷちに立たされているということを実感として感じること」という認識から始めないと、なかなか出てこないような気がします。

「何もかも、思い通りにしようと望んではならぬ。勝ち取った支配者の地位も、生涯あなたを見捨てぬものではなかったのに。」
-ソポクレス「オイディプス王」

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1 ■Big 3の電気自動車

どうも、ご無沙汰でした。
GM,クライスラー,フォード共に過去に電気自動車を開発しているんですよね。
GMで言いますと、'96~'99年まで1117台が生産されたらしいです。
sunshineさんはご存知かもしれません。

これはその後数年でポシャったらしいのですが、石油業界が絡んでいたのでしょうね。

ノウハウの蓄積もあるのだから、本気で環境指向とやらを考えているなら・・・・と思うのですが、はてさて、どうしたものやら。

2 ■アメリカの電気自動車開発の歴史は長い

お元気で何よりです。御無沙汰です。

電気自動車については、1908年にヘンリー・フォードが最初のガソリンによる自動車を作るまで電気自動車だったようですよ。

そして1920年代には電気自動車は市場からほとんど姿を消し、1966年、ふたたび議会で電気自動車の必要性が唱えられ、1970年代、石油ピークが唱えられると環境問題への熱が沸騰し、電気自動車へ熱いまなざしが向けられるようになった。

1975年にはアメリカの郵便局が350台の電気自動車を購入し、1976年には議会で電気自動車の開発法案を可決。1988年、GMとカリフォルニアの企業がタイアップして、“世界で最も機能的な電気自動車”(FV1)を開発したそうです。

その後、1990年代と電気自動車開発の熱が盛り上がっていたけれど、2003年、GMはFV1の製造を中止したとのこと。

Timeline: Life & Death of the Electric Car
http://www.pbs.org/now/shows/223/electric-car-timeline.html

町中で普通とは違う姿・形をしてちょこちょこ走っている車を見たことがあるので聞いたところ、電気自動車だと教えてもらったことがあります。

1970年代に電気自動車への熱が沸騰したというのは、1956年にM. King Hubbertの「ピークオイル説」いわゆる「ハバート曲線」が発表されて、「石油生産量は1970年代にピークを迎え、その後、急激に下降し、枯渇の時代を迎える」と言われたからでしょうか(実際にはこれから何十年か後へずれ込んだわけですが)。

M. King Hubbert
http://www.hubbertpeak.com/Hubbert/

しかしながら、こんな世界規模のスケールの、長期的な展望など人間の皮をかぶった邪悪なハゲタカどもには通じない。石油を投機材料にして、血眼になって金儲けだけに突っ走った。そのつけがここにきているわけですよね。石油業界の利権のために、そしてそれの駒となって動いている政治家の政治生命のために。










3 ■地球温暖化って陰謀なんでしょ

地球温暖化の主原因が二酸化炭素なんておかしいと思うよ。
だって温暖化したから二酸化炭素が増えたんでしょ?
それに太陽活動に比べれば人間活動なんて微々たるものなんだ。
温暖化すれば二酸化炭素が増えるのは自然現象でしょ?
ディビッド・ロスチャイルドが推進するカーボンタックスなんてイラネー

4 ■地球はチリみたいなものでしょう

ま、そういうことかもですね。

銀河系からみても、地球なんてチリのようなものでしょう。太陽の活動からしても、それはそんなもんでしょう。

なんdめお銀河系の外に同じように二酸化炭素を放出している惑星があるということをNASAが先日、発表していましたね。ほかにもたくさん似たような星はあるかもですよ。
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