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アメリカ高等教育、その光と影/アメリカ高等教育衰退の予兆!?

(by こげばん)


おことわり:本記事はsunshineさんの記事「師走になると思いだすこと」
http://ameblo.jp/sunshine-berkeley/entry-10166054355.html
へのレスとして書いたものです。上記記事とあわせ読んでいただければ幸いです。

WW2終戦後、その先進性や独創性などにより、世界中の知的階層の憧れの的であり続けたアメリカ高等教育。先のsunshineさんの記事には、3代かけて知的専門職への登竜門たる高等教育機関にようやくたどりつく黒人の話が描かれているが、今日では並外れた知的能力と資力に恵まれた移民の子息の中には、たとえば下記記事のように3代といわず1代目からアメリカ人エリートに伍して、プレップ・スクールのような知的専門職への登竜門を駆け抜ける人もいるようである。(拙者、留学経験は皆無なので、このあたりの事情が違っていたら申し訳ありません)

<ただいま留学中> サンディエゴ高校白書
http://www.asyura2.com/08/social6/msg/200.html

上記記事や先年日本でも話題になった岡崎玲子「レイコ@チョート校」(集英社新書)あたりを読むと、世界中から集まる富裕層エリートの卵たちの並外れた知的能力とアメリカの先進教育に溜息が出る思いがするが、同時に上記記事では、教育や就業機会さえ限られ貧困層や、生涯ガーデナーをして暮らすであろうメキシコ人についての記述もある。

上記記事は「上昇志向で常に瞳を輝かせ夢を追う友人達と、庭で黙々と働くガーデナーとを思うとき、私は同じ世界に横たわる果てしなく深い格差を感じ、軽い目眩さえ覚えるのだ。」という一文で締めくくられているが、深まる一方のアメリカ社会の格差や教育の光と影を考えると、現在の貧困層やマイノリティなどが3代で専門職への扉を開くことが出来るかどうか、いささか疑問に思える。

sunshineさんの記事にある夭折したハーバードの黒人医師は、才能やご両親の理解など色々な面でかなり恵まれたケースだろうと思えるが、貧困層やマイノリティの中にも、このような逸材がまだまだ眠っているかもしれない。

何時の日か、願わくはこの経済危機を奇禍にして、いい意味でアメリカ社会の格差が縮小して、貧困層やマイノリティの隠れた逸材にも日の目が当たるようになれば、と願っている。

▽参考エントリー
「白人にコントロールされるな」といったSF市内のワル高校での話
http://ameblo.jp/sunshine-berkeley/entry-10075096902.html

・アメリカ高等教育衰退の予兆!?

さて本ブログでも一度とりあげたが、アメリカ・民主党リベラルグローバリスト系シンクタンク・ブルッキングス研究所が発表した「アメリカ次期大統領が直面する10大世界経済問題」と題する論文の中には、「(アメリカの)ソフト・パワーを最大限活用せよ」という提言がある。

金融危機という名のぺテンに騙されてはならない
http://ameblo.jp/sunshine-berkeley/entry-10153116586.html

ソフト・パワーの大きな柱の一つは言うまでも無く教育だが、その肝心のアメリカ高等教育、今回の経済危機の影響をモロに受け、経済的窮地に立たされようとしているという趣旨の記事が少し前のWSJにあったので、要旨を紹介することにしたい(全文は下記リンクを参照してください)。
---
http://online.wsj.com/article/SB122532196647782053.html

Economy Forces College Hopefuls to Lower Sights
Many Weigh Cheaper Options as Financial Woes Mount; From Pre-Med to Nursing
By SHELLY BANJO

Cut-Rate Education

Families have gotten nervous about the cost of college as the economy
weakens.

* High-school seniors are applying to less prestigious schools or adding
cheaper schools as backups.
* Students are seeking out colleges close to home to save on fuel and
housing costs.
* Some private colleges are boosting financial aid, so students
shouldn't give up on these institutions.
---
WSJ記事によると今回の経済危機により、高等教育機関の高額な学費負担に二の足を踏む家庭が増え、たとえば医学部志望の学生が看護学部などの経済的負担の軽い学部へ志望変更する例がみられたり、通学費を節約するために実家近くの大学に進学したり、大学側も中退者を少しでも減らすべく奨学金制度を拡充する動きが見られる、などとある。

WW2後世界をリードしてきたアメリカ高等教育に、このような形で衰退の兆しが見えるとなると、この点からもアメリカ衰退と多極化現象がうかがい知ることが出来ると言えるかもしれない。

多極化世界がどのようなものになるか現時点ではわからないが、-真の民族自立or世界的混沌から多国籍企業などのNon-state actorsの影響力増大へ?- いずれにせよ興味深い動きではある。

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(コメント by sunshine)

■教育ビジネスの”輸出”を今後の国策とするアメリカ?

まず私の書き方が言葉足らずだったようで、お詫びします。

私が書いた「3世代かけての階層上昇」については、日本からアメリカへ移民が開始された1868年(明治維新の頃)から第二次大戦前頃までの移民を指しています。奇しくも(それとも仕組まれてか?)この1868年というのは黒人史から見れば、1865年に憲法修正第13条(奴隷制度の廃止)が成立した後、憲法修正第14条(黒人の公民権)が成立した年でもあります。


日系人史について少し書くと、1868年6月、砂糖農園の労働者としてハワイに入植した人々は「元年者」と呼ばれ、女性、子供を含む総勢約150名ほどの団体でした。彼らのほとんどは金儲けのためにハワイに行くことを決意した人々であり、「口入屋」木村半兵衛の口車に乗せられた人達が多かったようです。「元年者の中には農民が一人もおらず、職業別にみると、陶工、商人、仕立て屋、板前、床屋、鍛冶屋、それに横浜の路上で頭数をそろえるために調達された浮浪者からなっていたと文献には書かれています。


しかし、この頃はまだハワイはアメリカの州ではなかったので(アメリカに合併されたのは1898年、50番目の州になったのは1959年)、日本人が初めてアメリカに移民として渡ったのは、1869年6月頃、戊辰戦争に敗れた会津藩出身者達が、カリフォルニア州サクラメント市郊外のエルドラルド郡ゴールドヒルに作った「若松コロニー」が最初となります。これを率いたのはエドワード・シュネルというオランダ人(一説にはドイツ人)の武器商人であり、会津藩に鉄砲を売り込んでいた人物。彼の妻はじょうという名前の日本人であったことから、一行7名を率いて入植。そしてその年の9月に16名が入植したとなっています(彼はもしかしたらユダヤ系だったかも? あのトーマス・グラバーとも関係があったのでは? この辺は別のテーマになるのでカット)。


ゴールドヒル一帯は彼と同じオランダ系やドイツ系の入植地であったこと、風景や地理条件が会津に似ていたからとも言われています。


これ以降、日本人のアメリカへの移民が多くなってきたわけですが、彼らの多くは貧乏な農村出身者が多く、富を求めて自らの意思で新天地に渡った人達でした。同じ時期、黒人奴隷達も「自由人」となり、プランテーションから解放され、北部への移住者も増えました。この両者の比較をすることによって、自己のルーツを持ち、農民とはいえ少しながらでも教育を受けたことのある者と、自己のルーツを断ち切られ、教育を受けることを禁じられていた奴隷との差は、その後の世代にいかに大きな影響を及ぼしたかということを言いたかったわけです。

従って、戦後、高等教育を受けた親と共に移民として渡った子弟と、それ以前の移民の子弟とは土俵が全く異なるため、比較できませんし、ましてやエリート海外駐在員を親に持つ子弟達の場合は論外です。

現在、おっしゃるようにアメリカの金融危機は大学運営や授業料を支払えない学生の増加、学生ローンの貸し渋り、膨れ上がる学生ローンの支払いに追われる学生などの問題を生じています。

UCB TV-You Tube(カリフォルニア大学バークレー校テレビのYou-Tube)
http://jp.youtube.com/watch?v=iFd8XhTlupw


現在、カリフォルニア州は110億2千万ドル(約1兆1千2百億円)の財政赤字を抱えており、10校あるUC(University of California-カリフォルニア大学)の予算を総額6,550万ドル(約65億5千万円)削減するとの発表がつい先日、行われました(もう一つの州立大学であるカルフォルニア州立大学ーCalifornia State University-の予算も当然削減される)。

http://berkeley.edu/news/budget/

How governor's latest budget proposals affect UC and UC employees
As proposals move to the Legislature for consideration, the outcome and impact are still uncertain

ちなみにUC Berkeleyの授業料は下記の通りで、同じカリフォルニア州の州立大学でも23校あるCalifornia State University(カリフォルニア州立大学)と比べるとかなり高い(他州の州立大学と比較しても高い方)。

カリフォルニア大学バークレー校の授業料及び必要経費(州内出身者と州外出身者では異なる)

http://students.berkeley.edu/finaid/home/cost.htm

カルフォルニア州立大学(California State University)の授業料及び必要経費

http://www.calstate.edu/SAS/fa_coa.shtml#sf

カリフォルニア大学の10校

http://www.universityofcalifornia.edu/campuses/welcome.html

カリフォルニア州立大学の23校
http://www.calstate.edu/


全米トップ大学の授業料

http://colleges.usnews.rankingsandreviews.com/college/national-search


全米トップ大学院のランキングと授業料

http://grad-schools.usnews.rankingsandreviews.com/grad


教育にも「新自由主義」とやらを持ち込み、あまりにもビジネス化しすぎたつけが怒涛のごとく押し寄せているといった方がいいでしょうか。あまりにも授業料がバカ高すぎました。それは授業料ほとんどゼロの宗教系大学や安い州立大学も南部の方にはありますが、そういうところを出ても世間では通用しない社会、それがアメリカ社会でした。

ところが今回、このような大恐慌に襲われ、国内の“教育ビジネス”が機能不全に陥りつつあります。でも、さすがというべきか、マネー、マネーのーアングロ・サクソンーユダヤ系民族のメンタリティーとでもいいましょうか、活路を中東のオイル・マネー国に見出して、教育ビジネスの”輸出”をやり始めた模様です(笑)

中東諸国には元々、アメリカン大学というのはあったのですが、カタールではこんなにたくさんの有名アメリカ大学が進出しています。”ピーク・オイル”後の国策として人材育成というカタールと教育ビジネスの“輸出”をもくろむアメリカとの利害が一致したということでしょうか(カタールがうまく乗せられたということはないか?)。

http://en.wikipedia.org/wiki/Qatar
These include Carnegie Mellon University, Georgetown University School of Foreign Service, Texas A&M University, Virginia Commonwealth University, Cornell University’s Weill Medical College and Northwestern University. In 2004, Qatar established the Qatar Science & Technology Park at Education City to link those universities with industry.

カーネギーメロン大、ジョージタウン大、テキサスA&M大、コーネル大、ノースウエスタン大、バージニア州立大学等々。

またドバイにも今年8月、ミシガン州立大学が進出しています。その他、世界各国にこの教育という名の“ソフト・ツール”(ソフト・パワー?)の売り込みをやっているようです。

http://www.zawya.com/story.cfm/sidZAWYA20071119120347

Top Ranked US University Launches Dubai Campus


「金になることなら何でもやる」ーこのタフなメンタリティーを日本人も見習わなければいけませんね(笑)

しかし国内の教育は劣化しても、そんなことより、もし、ビジネス優先ということがアメリカ高等教育界トップ連中の本音だとすると、この先アメリカはどうなるのか、推して知るべしですね。


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1 ■生涯ガーデナーって

生涯ガーデナーをして暮らすであろうメキシコ人についての記述もある。

・・これ私も何人かに接触し、友人となって考えてますが、これは赤ちゃんの時からの育て方からして変えていかないと・・って思っています。
1.体内時計=赤ちゃんの時から、夜中の1時、2時まで起こしていること。これを8時、9時には寝かせる習慣をつける
2。学校から帰ったら、必ず机に座れせて復習の習慣をつける
つまり時間感覚をつけさせなぃと何も始まらないような気がします。

時間間隔をもってないことは致命的な気がします。結局、向上しようにも約束を忘れて、約束の時間にこられなかったら、チャンスもいかされないし、つきあうこちらも何度すっぽかされても辛抱づよく、辛抱強くしないとならない。
教えるほうがやる気があっても、教わるほうはかなりいい加減。これがほとんどの現状で優秀な子はその中から、働きながら勉強してステップ アップを図ります。でも、メキシコ人2世から聞いたのですが、ものごとがうまくいくと、同族の周りの嫉妬に足を引っ張られるそうです。

替え唄、こげパンさんの日本篇のほうが中身がでてくるな~
Sunshainさんのあの唄、あれ、替える必要まったくなくそのままね、おざぶ10ま~い!!」

2 ■メキシカン

うーん、なんと返答すべきか分かりません(笑)。

ま、いろいろなケースがありということでしょうか。

メキシコ系の親しい友人もいますが、大家族主義でなかなかいいと思いますよ。周りの嫉妬というのは、あまり聞かないですねえ。SFのミッション地区などメキシカンが多いですが、皆、仲良くやっているみたいですよ。休日になるとメキシカン・ミュージックなどガンガンかけて、パーティーをやって。私、メキシカンに間違えられます(笑)

3 ■そうですね、いろいろなケースがあるんですね。

確かに。そうですね。コンピューターを習っていたとき、確かにそういう向学心のある人々は家族で助け合って、パーティーなんていうとご主人が大きな電気鍋にメキシコ料理を盛って暖かい温度でふるまってくださいました。
一方、ガーデンのケアーに朝一番で日雇いの仕事を求めるメキシカンをピック・アップしてお仕事をお願いするとき、チップは一律に同じ額を差し上げないとならない。特によく」働いた人と、ぐずぐずと何もしない人がいても、同じ額にしないと二度ときてもらえず、ボイコットされるそうです。
「一生懸命やればチップがいいんだ」ってはげみになるのでは?「一生懸命勉強した人はより良い生活になるって励みになるのでは?って思ったら、メキシコの友人から「違うよ。そう思われないんだよ」っていわれたんです。しゅーんでした。でも家族一丸で楽しむことのじょうずな面は確かにそうですね。おっしゃるとおりだなや~。
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