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CHANGE-Can you believe in???/ゲーツ国防長官、オバマ国防政策を語る

(by こげばん)


CHANGEをスローガンにして、新人上院議員から一足飛びにホワイトハウス入りという、21世紀のアメリカン・ドリームを実現したかに見えるオバマだが、その閣僚人事や政策の全貌が明らかになるにつれ、肝心のCHANGEが一体何だったのか、さっぱり分からなくなってきている。

さて選挙期間中、オバマのCHANGEを散々聞かされてきた者にとって最大のサプライズの一つと言っていい人事が、現ブッシュ政権で国防長官の職にあるロバート・ゲーツの留任であるが、そのゲーツ長官、大統領選挙投票日直前にカーネギー国際平和財団で「21世紀の核戦力と抑止力」と題する講演を行っている。ゲーツがペンタゴンに居座ることが確定的となった今となっては、来るべきオバマ政権の国防政策を語っていたのかと思えば興味深い講演なので、少しかいつまんで見ることにしたい。

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http://www.carnegieendowment.org/events/index.cfm?fa=eventDetail&id=1202&&prog=zgp,zru&proj=znpp,zusr

Gates: Nuclear Weapons and Deterrence in the 21st Century
Robert Gates, Tuesday, October 28, 2008

U.S. Secretary of Defense Robert Gates, speaking at Carnegie on October 28, warned that as long as others possess nuclear weapons, the UnitedStates must maintain a safe and reliable nuclear arsenal. He urged the development of a Reliable Replacement Warhead program which he said could be done without nuclear testing. Gates further urged the next U.S.president to engage Russia in new arsenal reduction talks.

(以下講演要旨)
・他国が核戦力を保持する限り、アメリカは十二分な核戦力を保持すると主張。

・(核実験なしでも可能な)核弾頭近代化推進の必要性を強調

・(オバマ)次期大統領に、ロシアとの核軍縮交渉を始めるよう提言

・(効果的な査察手段が含まれるならとの留保付きで、1999年にアメリカが批准を一度は拒否した)包括的核実験禁止条約 (CTBT)批准を支持

・来年末失効するSTARTに代わるロシアとの新たな核軍縮交渉を開始して、START合意(核弾頭上限1700-2200発)より一段と踏み込んだ核弾頭削減を主張
(注:グルジア戦争の結果や最近のロシア核戦力近代化を踏まえた、新手のロシア封じ込め策?)

・軍備管理プロセスは世界を一層安全にすると指摘
(注:「ならず者国家」などの核武装は許さない?)

・中国(人民解放軍)の近代化と、米中共通の脅威について相互理解を深めることを目的とした、中国との対話(dialogue)が現在進行中であることを表明
(注:日本が核武装に踏み切れば、「米中共通の脅威」とみなされる!?)
(注2:上記対ロシア政策との違いに留意されたし。アメリカはロシアには軍縮を迫り、中国のさらなる軍事大国化は容認している?)

・旧式化したアメリカ核戦力の将来にわたる安全性に悲観的見解を示し、アメリカはこれ以上の核軍拡はできないことを指摘。

・核科学者の頭脳流出が、アメリカ核戦力の近代化の障害となり得ることを懸念

・(アメリカ議会で予算削減された)核弾頭近代化計画への理解と予算増額を主張
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カーネギーでの講演要旨を一読する限りでは、ゲーツは一見核軍縮を主張しているように見えるが、本線は核戦力近代化によるアメリカ軍備の優位性死守と、ロシア軍縮と中国軍近代化をセットにしたロシア(日本なども?)封じ込めを主張しているように見える。

ゲーツが国防長官に留任してカーネギー講演のような政策を実行するとすればだが、オバマ政権の国防政策は(仮にブッシュの先制攻撃ドクトリンなどを放棄したとしても)実質ブッシュ政権とほとんど変わらないものになるであろうことが予測される。

奇しくも先月末、インド・ムンバイで「インドの911」とでも評するべき巧妙極まりない大規模テロが発生して多数の犠牲者が出たが、Foreign Affairs論文でパキスタン・南アジア重視を掲げたオバマが、このテロを奇貨として南アジアで大々的介入を始めるとしたら、たとえ旧式化した核弾頭をいくらか削減したとしても、オバマの国防・外交政策は益々前任のブッシュと何ら変わりなくなるであろうと考えられる(わざわざ書くまでも無いことかもしれないが、ゲーツは通常戦力削減や、ましてや「対テロ戦争終結」など一言も語っていない)。

あれやこれやで、オバマのCHANGEが段々信じられなくなってきた師走の今日このごろである。

おまけ
Foreign Affairsオバマ論文'Renewing American Leadership'より、軍関係の記
述で興味深い箇所をいくつか
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http://www.foreignaffairs.org/20070701faessay86401-p10/barack-obama/renewing-american-leadership.html
REVITALIZING THE MILITARY

To renew American leadership in the world, we must immediately begin working to revitalize our military. A strong military is, more than anything, necessary to sustain peace. …

We should expand our ground forces by adding 65,000 soldiers to the army and 27,000 marines. Bolstering these forces is about more than meeting quotas. We must recruit the very best and invest in their capacity to succeed. …

Enhancing our military will not be enough. As commander in chief, I would also use our armed forces wisely. …

We must also consider using military force in circumstances beyond self-defense in order to provide for the common security that underpins global stability -- to support friends, participate in stability and reconstruction operations, or confront mass atrocities. But when we do use force in situations other than self-defense, we should make every effort to garner the clear support and participation of others -- as
President George H. W. Bush did when we led the effort to oust Saddam Hussein from Kuwait in 1991. The consequences of forgetting that lesson in the context of the current conflict in Iraq have been grave.
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アメリカ軍の再活性化

・大統領就任後、直ちに軍を再建する
・陸軍を65000人、海兵隊を27000人増員する
・軍最高司令官(大統領)として、軍事力を「賢く」行使する
・世界平和のため、自衛権の範疇を超えて軍事力を行使-Bush Sr大統領による
1991年湾岸戦争の如く-することも考慮する

う~む、CHANGE-Can we believe in??? だにゃ~
#本当の所 CHANGE-We could be deceived in だったりして(笑)

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(コメント by sunshine)

■早速、イスラエルがまた言っている、「イラン攻撃」と

ヒラリーが国務長官に任命され、ゲーツが国防長官に留任されたというニュースが発表されて、「待ってました!」というばかりに、またイスラエルが「イランを攻撃するぞ」とi言っています。性懲りもなく(自分達は核兵器を保有していながら)。

12月4日付、エルサレム・ポストによると、イスラエル国防相はエルサレム・ストのインタビューに対して、「アメリカに相談して、協調して行うのが望ましいが、しかしイスラエル単独でも行うよう準備をしている」と言っています。
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http://www.jpost.com/servlet/Satellite?cid=1227702421218&pagename=JPost%2FJPArticle%2FShowFull

2FShowFull

Dec 4, 2008 0:40 | Updated Dec 4, 2008 16:30
IDF preparing options for Iran strike
By YAAKOV KATZ

The IDF is drawing up options for a strike on Iranian nuclear facilities that do not include coordination with the United States, The Jerusalem Post has learned.
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一方、タイムス・オン・ラインにも同様の記事が掲載されていますが、タイムスが国防関係筋にインタビューしたところ、イランの核施設の中には
地中深くに設けられているものもあったりして、イスラエル単独では核施設のすべてを破壊することは極めて困難。欧米連合軍による攻撃が必要不可欠だろうと言っています。
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http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/middle_east/article5284173.ece

From Times OnlineDecember 4, 2008
Israel 'prepared to attack' Iran nuclear plants

Israel is drawing up plans to attack Iran's nuclear facilities and is prepared to launch a strike without backing from the US, it has been reported.
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エルサレム・ポストによると、「今年5月、オルメルト首相がブッシュ大統領にイラン攻撃の相談を持ちかけたが、ブッシュはそれに応じなかった。このことは9月にタイムスで暴露された」と書かれていますが、確か軍部トップ達がそれに反対したからだったと記憶しています。

今回のイスラエルの記事について、イランは、「イスラエルがそんなことをマジで言っているとは思っていない」といい、一蹴しています。こちらもすっかりゲーム慣れした言いっぷりです(笑)。両者がはたしてゲームか本気か、グルか敵同士か知りませんが、今後も目を離せないことだけは確かです。
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(レス by こげばん)

■やはり怪しい?ムンバイテロ

先月のインド・ムンバイの大規模テロでも、テロリストが「パキスタン特殊部隊と同等の訓練を受けていた」り、(Sunday Times-但しこの記事はインド政府筋の情報による)
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http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/asia/article5298993.ece


December 7, 2008
Gunmen had elite training ‘from Pakistan’ India says the killers were among 500 schooled by special forces
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パキスタンの1人あたりGDPとほぼ等しい1900ドルの報酬を事前に受け取っていたり、(The Times)
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http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/asia/article5284594.ece


December 4, 2008
Mumbai gunman says he was paid $1,900 for attack - as new CCTV emerges
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イスラム教では禁じられているはずのコカインを吸っていたり?(Daily Telegraph)
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http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/asia/india/3540964/Mumbai-attacks-Terrorists-took-cocaine-to-stay-awake-during-assault.html


Mumbai attacks: Terrorists took cocaine to stay awake during assault
Terrorists who battled Indian commandos for 60-hours last week relied on cocaine and other stimulants to stay awake for the duration of the fight.

By Damien McElroy in Mumbai
Last Updated: 9:06AM GMT 03 Dec 2008
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なにかと怪しげな話がぞろぞろ出てきてますが、やはりというか、今回のテロを受けてアメリカなどでは、インドのテロ対策が手ぬるいという批判が噴出しています(たとえばPBS Newshour)。
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http://www.pbs.org/newshour/bb/asia/july-dec08/mumbaiterror_11-28.html
Mumbai Attacks Raise Questions on India's Ability to Combat Terror

As more details emerge about the Mumbai attacks, questions are stirring on India's ability to prevent and respond to terrorism. Analysts examine the government's response and what it means for larger security issues.
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この番組の中でアメリカ・RAND研究所の Christine Fair研究員が、インドに対してインド各地のホテルでの金属探知機の導入、警察力や諜報能力の強化、公共の場での監視カメラ導入といった対策を採用するよう提案しています。

Fair研究員はこれらのテロ対策は、アメリカや西欧諸国ではすでに採用される方向にあり、インドもこの流れに追従することで「同盟国にテロ再発防止に取り組む姿勢をみせることができる」としています。

テロ再発防止は当然必要ですが、ただFair研究員の提言は(大げさな言い方かもしれませんが)警察国家化への提言でもあり、また南アジア重視の姿勢を示すオバマ次期政権の外交政策を考え合わせると、インド・パキスタンへのアメリカなどの発言力増大や軍事介入の可能性も捨て切れません。

いずれにせよ、ムンバイテロを契機とした南アジア情勢のさらなる流動化が懸念されます。


何が出てくる!? ヒラリーランド


さてこちらもさらに混迷の度を深めるオバマ人事ですが、イギリス・Sunday Times紙が、ヒラリー次期国務長官が側近をどんどん抜擢している様子を報じています。
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http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/us_and_americas/article5299035.ece

From The Sunday Times
December 7, 2008

Clinton builds loyalist empire
As Obama brings in rivals, the new state secretary is recreating ‘Hillaryland’
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このオバマ=ヒラリー人事、ワシントンでは好評のようで、例えば(表向きマケインを支持していた)キッシンジャーも「(オバマの)大物を揃えた安全保障スタッフに感銘を受けた」と語っています。
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The veteran diplomat, 85, said he was impressed by the heavyweight national security triumvirate created by Obama. It includes Robert Gates, who is staying on as defence secretary, and General James Jones, the 6ft 5in former Nato commander, as national security adviser, as well as Clinton. “It took courage for the president-elect to choose this constellation and no little inner assurance,” Kissinger wrote.
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CHANGEのスローガンとは裏腹に大物ばかりを揃えるのも問題ですが、ディスニーランドならぬヒラリーランドが、魔法の王国ならぬ動乱の王国にならないよう、切望しています。

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