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「昔の名前で出ています」 オバマ閣僚人事/オバマ外交はブッシュ以下!?

(by こげばん)


注)本記事は元々11/11付けのsunshineさんの記事「オバマをめぐる二つの世界」
http://ameblo.jp/sunshine-berkeley/entry-10162569132.html
へのレスとして書いていた記事です。当方事情にて投稿が遅くなりましたが、上記記事とあわせて御一読いただければ幸いです。

(以下本文)
アメリカ初の「黒人」大統領誕生の興奮から早3週間が過ぎ、オバマ政権の閣僚人事が固まりつつあるが、やはりというべきか財務長官にティモシー・ガイトナー(NY連銀総裁)、国防長官は現職ロバート・ゲイツ留任?、そして国務長官にはヒラリー・"オバタリアン"・クリントンの就任が確実視されるなど、なにやら「昔の名前で出ています」てな顔ぶれが並んでいる。

またイスラエル・Haaretz紙は選挙期間中の先月、「2008年大統領選挙を彩る36人のユダヤ系アメリカ人」という記事を発表していたが、
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http://www.haaretz.com/hasen/spages/1029302.html

36 Jews who have shaped the 2008 U.S. election
By Bradley Burston and J.J. Goldberg
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こちらにもロバート・ルービン(クリントン政権財務長官)やデビッド・アクセルロッド(オバマの選挙キャンペーン・メディア・アドバイサー)など、いつかどこかで聞いたような名前がずらりと並んでいる。

今回のヒラリーの処遇に見られるような、政敵を閣内に取り込んで「反逆」を防ぐ手口は特段珍しいものではなく、アメリカでは例えば1980年にレーガンが(共和党予備選の敗者であった)ブッシュSrなどを閣内に迎え入れた前例などがある。そのレーガン政権、「庇を貸して母屋を取られる」如くいつの間にか事実上ブッシュSr政権のようになってしまい、今日まで続くグローバリスト-ネオコン路線に道を開くきっかけとなってしまったが、レーガン同様政敵や「インサイダー」を閣内に取り込んだオバマ政権が今後どのような政策を打ち出してくるか、興味深い。

さてオバマ当選直後、アメリカ・リバータリアン系シンクタンクCATO InstituteのTed Galen Carpenter研究員が、「オバマの外交政策はブッシュ以下?」と題する論文を発表している。
---
http://www.cato.org/pub_display.php?pub_id=9778

Worse than Bush?
by Ted Galen Carpenter

Added to
cato.org on November 7, 2008
This article appeared in National Interest (Online) on November 7, 2008.
---
この論文でカーペンター氏は、

・冷戦時代アメリカは「ただ乗り」同盟国の言うがままに「十字軍」を全世界に派遣して-たとえばベトナム戦争のように-、アメリカ人納税者に不要な税負担を押し付けてきた。また冷戦終結後事態はさらに悪くなり、アメリカは民主主義という錦の御旗の下、世界中で軍事介入を繰り返した。

・アメリカ人は「CHANGE」を求めてオバマを次期大統領へと押し上げたが、そのオバマ、外交政策を「CHANGE」させる気はさらさらなく、NATO の東方拡大、バルカンでの軍事介入やコソボ独立(注:このどれもが、ロシアとの緊張を一層高めるであろうことに留意されたし)を支持している。

・四分五裂して戦略能力を欠くNATOと共同歩調をとろうとするオバマの外交政策は危険で、とりわけグルジアのような小国に肩入れして核大国と対峙することがアメリカの利益になるとは考えられない。

・オバマの外交政策の中でも「人道的介入」はとりわけ危険で、「自由」を世界中に押し付けようとしたブッシュ外交と何ら変わりないばかりか、発想自体が間違いの上危険極まりないもので、アメリカを際限なき対外戦争に駆り立て、経済危機下のアメリカ国民に致命的負担を負わしかねない。(後略)

と主張している。

外交政策では孤立主義を信奉するCATOがアメリカの対外介入政策を批判するのは当然といえば当然ではあるが、たとえばForeign Affairsのオバマ論文などとあわせ再読すると、
---
http://www.foreignaffairs.org/20070701faessay86401-p0/barack-obama/renewing-american-leadership.html

Renewing American Leadership
Barack Obama
From Foreign Affairs, July/August 2007

Summary: After Iraq, we may be tempted to turn inward. That would be a
mistake. The American moment is not over, but it must be seized anew. We
must bring the war to a responsible end and then renew our leadership --
military, diplomatic, moral -- to confront new threats and capitalize on
new opportunities. America cannot meet this century's challenges alone;
the world cannot meet them without America.
---
オバマの外交政策がブッシュ以下かどうかは別にしても、カーペンター論文が指摘するように、対外介入志向という点においてオバマ外交は従来のアメリカ外交政策とさほど大差ないものになる可能性は高い(但し、錦の御旗は「対テロ」から別のものに変えられるかもしれない)のでは、と考えられる。

さてオバマの"CHANGE"の内実を見透かしたのか、ユダヤ系アメリカ人の大多数はオバマに投票した(Haaretz紙)とのことだが、
---
http://www.haaretz.com/hasen/spages/1034574.html

Last update - 15:02 05/11/2008
Barack Obama wins 77 percent of Jewish vote, exit polls show
By Haaertz Service and News Agencies
---
その彼らの故国・イスラエルでは2009年度版防衛白書が発表され、
---
http://www.haaretz.com/hasen/spages/1039929.html

Last update - 03:04 23/11/2008
Defense establishment paper: Golan for Syria peace, plan for Iran strike
By Barak Ravid
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イスラエルは単独で「イランやハマスの脅威」に対処する必要が生ずる可能性があることなどを指摘している。

イスラエルは来年の総選挙でリクードや宗教政党が勝利すれば、たとえアメリカの支持が得られなくとも対イラン・アラブ強硬路線に転じることも十分考えられ、また現在の世界経済情勢なども考え合わせれば、アメリカ初の「黒人」大統領誕生のユーフォリアなど吹き飛び、オバマ大統領は就任早々「嵐の船出」を強いられることもあり得るのでは、と考えられる。

いずれにせよ、国外に火種を、国内に経済危機を、さらには閣内に政敵を抱え込んだオバマ政権の今後には、目が離せない。


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爆笑!! パロディー替え歌:「昔の名前で出ています」


http://jp.youtube.com/watch?v=pF1niKL7970&feature=related

昔の名前で出ています

作詞 星野哲郎・作曲 叶弦大
唄 小林旭

拙者が幼稚園児だったころにバカ売れした演歌です。
#ジェロ聞いてたらつい思い出したw

それはさておき、下記WSJ記事なんか読んでみたら、
---
http://online.wsj.com/article/SB122748629920251779.html

NOVEMBER 24, 2008

Summers Offers Big-Picture Advice to Hedge Fund
---
オバマ人事って、案外こんなのばかりだったりして
---
ボストンにいるときゃ 教授と呼ばれたの
NYじゃ 重役と 名乗ったの
DCに戻った その日から
オバマがさがして くれるの待つわ
昔の名前で 出ています

忘れたことなど 一度もなかったわ 
DCのうま味を 知るたびに 
いつもこの胸 かすめる面影の
ダンナを使って ここまできたわ
昔の名前で 出ています

オバマの外交 論文に書きました
プーチン打倒と 書きました
戦略家人生 さいごの止まり木に 
オバマが止まって くれるの待つわ 
昔の名前で 出ています
---
あ、これは3連休ゴロゴロ無為に過ごした酔っ払いの戯言ですので、あまり意味はありませんw
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(コメント by sunshine)

■臭い匂いがする人事

また、「昔の名前で出ています」の一人が発表になりました。その一人とはあのローレンス・サマーズ。

オバマの経済チームの正式発表があり、財務長官のティモシー・ガイトナー、関連省庁を束ねるホワイトハウスの国家経済会議(NEC)議長に、元財務長官のローレンス・サマーズ、経済政策を助言する大統領経済諮問委員会(CEA)の委員長には、カリフォルニア大バークリー校(UCB)のクリスティーナ・ローマー、国民皆保険に向けた医療制度改革などを進める内政会議(DPC)の議長にメロディ・バーンズが決まりました。
http://www.reuters.com/article/politicsNews/idUSTRE4AN4LY20081124

面白いのは、自由貿易、グローバリゼイションの強力な推進者で、「女性は知的に劣っている」といった馬鹿な発言や「汚染物は低開発国に持って行って捨てれば先進国で処理をするよりはるかに低コストで済む」などというメモが見つかって物議を醸し出したローレンス・サマーズと、1929年の大恐慌の研究と最近では税制研究(中間層から下の税金削減政策)で有名な、学生たちにも大変人気のある、UCバークリーで「ベスト・ティーチング賞」も受賞している“庶民の味方”の女性経済学者、クリスティーナ・ローマーがはち合わせをしているところです(両者の風貌も対照的。いかにも抜け目のない感じのサマーズに対し、その辺のおばさん的風貌のローマー)。
http://en.wikipedia.org/wiki/Lawrence_Summers


ハーレッツの「2008年大統領選挙を彩る36人のユダヤ系アメリカ人」の中にローレンス・サマーズの名前がありませんでしたが(大統領選では陰にいたから?)、彼も立派なユダヤ系アメリカ人であることは周知の事実。彼の父親の兄弟があのノーベル経済学賞を受賞したポール・サミュエルソン(サマーズの父親がサミュエルソンからサマーズに改名した。ユダヤ系らしく聞こえないようにとの配慮からか?こういう風に改名するユダヤ系は結構いる)。

これから見ても、この経済チーム、相反する二つの層を共に何となく表面的に“丸く収める”ための”臭い人事”または“苦肉の策”のような気もします。

彼女と夫が今年11月に書いた税制に関する論文
http://elsa.berkeley.edu/~cromer/nadraft1108.pdf


なお少し週刊誌調になりますが、実に皮肉なのが、クリスティーナ・ローマーと彼女の夫・デイビッド(彼もUCBの経済学教授)はマサチューセッツ州に住む二人の両親の介護問題や子供達がMIT(マサチューセッツ工科大学)に在籍していることなどから今年5月、ハーバード大学への転職を申し出たところ、ハーバードの女性学長、ヅリュー・ファウスト(Drew Faust)は、「デイビッドの就任はOKだが、クリスティーナはNO」だといいました。

今回のこのクリスティーナの抜擢により、天下のハーバードの学長たるファウスト(彼女の夫はユダヤ系)は、面目と政治的なパワーを失ったのではないかと人々は言っています(サマーズも2001-2003年にハーバードの学長)。

なおティモシー・ガイトナーは1991年頃、在日アメリカ大使館勤務だったそうで、当時の大使はジャパン・バッシングで有名なアマコスト。ということでガイトナーも新自由主義者といわれています。サマーズ、ガイトナーと新自由主義者達がオバマの目指している“チェンジ”をどのように実現するのか、みものです。

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(レス by  こげばん)

■ご笑読ありがとうございました

皆様、ご笑読していただきありがとうございました。
Mappleさん、替え歌ありがとうございました。

>なおティモシー・ガイトナーは1991年頃、在日アメリカ大使館勤務だったそうで、当時の大使はジャパン・バッシングで有名なアマコスト。

アマコストといえば、日本着任前にマルコス政権下のフィリピンで大使を務めていて、フィリピンの「民主化」に多大な貢献をしており、

---
http://fsi.stanford.edu/people/michaelharmacost/
From 1982 to 1984, he served as U.S. Ambassador to the Philippines, and was a key force in helping the country undergo a nonviolent transition to democracy
---
その後バブル絶頂期の日本にて日米構造協議〔Structural Impediments Initiative〕を開始しましたが、この経歴をあえて悪く言えば(ガイトナーやサマーズともども)「民主化(自由主義化)ブルドーザー」のような役割を担った人かもしれません。

尚これは余談ですが、現在進行中の米中戦略経済対話の正式名称は"US-China Strategic Economic Dialogue: SED"といいます。日米構造協議の" Impediments Initiative"を直訳すれば「障害に対する先制攻撃」となりますが、文字通り対話を意味するdialogueという単語を使用する米中協議と比較してみると、アメリカ・グローバリストたちの日本観・中国観が浮き彫りになるようで興味深いです。

さて国防長官にロバート・ゲイツ留任が確実になるなど、某国麻生内閣の如くますます何をしたいのかよくわからなくなってきたオバマ人事ですが、外政ではグローバリストのアジェンダを追い、内政では修正資本主義という二兎を追うとなると、そんなことする金が何処から集めてくるつもりなのか、不思議でなりません。

こげぱん 2008-11-26




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1 ■ウマい!

替え歌、的を得ていますね。ついついコメントしてしまいました。

オバマがどこまでやるのか、見物です。

2 ■Summers' * Summer Time * by Gershwin

Please enjoy *Summers time* by the most wonderful singer, Ella Fitzgerald.
http://www.youtube.com/watch?v=NkOuLZ2zcY0
(Ella, I'm so sorry to use your singing for joke.)

Summers' **Summers time**

Summers time,
And the livin' is easy
Jewish are jumpin'
And the power is high

Your daddy's rich
And your mamma is dumber than men
So hush Jewish baby
Don't you cry

One of these mornings
You're going to rise up shouting
Then you'll spread your tongue
And you'll be out of Washington

But till that morning
There's a'nothing can harm you
With daddy and mamma standing by

Summers time,
And the livin' is easy
Jewish are jumpin'
And the power is high

Your daddy's rich
And your mamma is dumber than men
So hush little baby
Don't you cry

3 ■無題

Kogepan-san
You did great! Very impressive!

Sunshine-san,
I picked up Summers and made parody(?) Kaeuta: I followed by your suggestion.
My computer sitll cannot work right in Japanese writing.
I am shy to write in English, especially in your Blog. There are lots of mistakes. Sorry!

4 ■ありがとうございました

Mappleさん、替え歌、ありがとうございました。せっかく素晴らしい替え歌を作ってくださいましたが、英語が分からない方々もいらっしゃると思いますので、こちらの方で御勘弁を!

コンピュータが治りますように!

5 ■Obama政権 Alart 赤

・グルジアのような小国に肩入れして核大国と対峙すること

・「人道的介入」は「自由」を世界中に押し付けようとしたブッシュ外交と何ら変わりない(中略)経済危機下のアメリカ国民に致命的負担を負わしかねない。

ほんとうにそうですね。「アメリカの正義感を世界中に押し付ける」これが嫌われていることをあまりアメリカ人は理解できてないみたい。「オバマ、おまえもか」っていいたくなります。この路線はかわらないのでしょう。これはあきらめるとして、オバマ・ファンとしては彼がCChangeの手腕をふるう立ち上がりのソリューションって思いたいのです。でも3年後、ここでSunshine、こげぱんに「やっぱりそうだった」と泣きつく事、大いにありという心境なのですが・・(日本語、直りました!)

6 ■チェンジはそんなに望めないかも

日本語が直って良かったですね。

アメリカの正義というのももう時代遅れ。このことに気がついている一般のアメリカ人は確かに少ないと思います。中にいるとよく見えないし、アメリカは教育自体がそんな教育ですよね。

今日のブログにも書きましたが、チャンジはそんなに望めないかもです。

7 ■物凄いCHANGEが待っている???

>「アメリカの正義感を世界中に押し付ける」これが嫌われている

毎朝小学校でこのような宣誓していたら、

---
I Pledge Allegiance to the flag of the United States of America and to the Republic for which it stands,
one Nation under God,
indivisible, with liberty and justice for all.
---

「アメリカの正義」が第一になる、のも仕方ないかも?

(これは余談ですが、拙者小学校では日狂組自虐史観をシャワーのように浴びて育ったせいか、小学生だった頃は旧日本軍や自衛隊はただの殺人集団で、日本は世界一悪逆な国だと思い込んでおりましたw)

あと最近ますますわからなくなってきたオバマのCHANGEですが、以前記事にしたようなことがもし起これば、

米がアルゼンチン・タンゴを踊る日!? 仏のシンクタンクが2009年の米・デフォルトを予測
http://ameblo.jp/sunshine-berkeley/entry-10155047831.html

ドルが崩壊したり、上記宣誓の'one Nation'の定義が変わるといった形で見られるかも、と妄想することもあります。
#いや、これはこれで物凄いCHANGEなんだけど…

8 ■この宣誓はベイエリアでは?

いや、この宣誓はベイエリアでは学校によって、またはクラスの教師によって、異なると思います。全部が全部ではないです。白人の保守的な教師はベイエリアでもやっている。実際にその現場を見たことがありますが、やっていないところもあります。今はマイノリティーの教師も多いので、減少してきたのではないかと思いますけど。バークレー(バークリーの方が正しい発音だけど、マスメディアではバークレーでは?)あたりではやってないと思います。リベラルを自負する人たちが多いので。何せハバナと姉妹都市で、毎年、キューバ文化を広めるために、キューバ・フェスティバルを開催したり、市民の旅行団など結成して、あちらへ行く人も多いので(笑)。

ただMappleさんの住んでいるレッドウッド・シティーはどちらかと言えば、白人が多いのでは?しかもバークレーの住民までは飛んでない、でも普通のまじめな、マイホーム型市民が多いと思うので、やるかもしれません。Mappleさん、どうですかねえ?

話は変わりますが、アメリカのデフォルトはかなりの確率でありうる話ですね。そうでもしないとにっちもさっちもいかないところまで来ていることは誰が見ても明白です。
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