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師走になると思いだすこと

(by sunshine)


前回(11月11日)のブログでサンフランシスコ・ベイエリアにおける二つの黒人教会でのオバマに対する反応の違いを書いた。ひとつは黒人ミドル・クラスの会員が多いメソジスト教会、もう一つは貧困層の人が多いバプティスト教会を例として挙げた。

http://ameblo.jp/sunshine-berkeley/day-20081111.html


ミドル・クラスの人たちが多いメソジスト教会にまつわる話を少し続けると、かつてこの教会の音楽ディレクターをやっていた大学教授兼ミュージシャンには大変優秀な一人息子がいた。いつも明るく、微笑みを絶やさず、前向きで、成績優秀、スポーツ万能、ピアノもうまく、仲間からもコミュニティーの人々からも愛され、顔つきもディンゼル・ワシントンばりのハンサムだったため、女の子にももてていた。


高校はベイエリアの私立高校をスキップして卒業。ハーバード大学から同大学のメディカル・スクール(医学大学院)に進み、脳神経外科医を目指していた。ハーバードでも成績優秀で、教授からも将来を嘱望されていた。ところがあと半年で卒業というクリスマスの時期、突然1本の電話が両親のもとへ入った。ボストンの病院からで、心臓まひのため息子は他界したという知らせだった。


彼は心臓病の持病などなく、健康そのもので、スポーツも万能。特にバスケットボールでは、高校時代にスター選手としても活躍していたほどだった。


彼の母親はソーシャル・ワーカーとして働き、彼の両親は夫婦共働きで懸命に自慢の息子を育て上げたた。ハーバードの学費はざっと年間500万円近くかかるが、それも2人で支えあって、やっと実が結ぶという矢先のことだった。今から約10年前のことだ。


私はキリスト教徒ではないが、リサーチを兼ねてまた黒人教会で演奏されたり歌われたりする音楽が好きでたまに行っていた教会のひとつだった。そうしているうちに友人も色々とできて、深い話もできる人も何人か出来た。そのうちの一人がこのファミリーだった。


2人は「あれほど信仰心をもち、教会への奉仕を怠らず、コミュニティーのボランティア活動も行ってきたのに、神はなぜこのような非情なことをなさるのだ」と思い、ぴしゃりと心を閉じたまま、友人や隣人たちはおろか教会にも全く足を運ばなくなったと聞いていた。


ところが先日、私が訪れた時、2人の姿を見かけた。私は久しぶりに挨拶をして、「お元気ですか?」というと、2人は微笑んで、「うん、大変元気ですよ」といって、吹っ切れたような笑いを送ってきた。


「最近、あの子のスピリッツを本当に感じることができるようになってね。ちょっとした日常の出来事の中にね。そのたびに、ああ、彼はちゃんと生きているんだなと思うんだ」

「ちゃんと生きていますよ。我々の目に見えないだけでね」

「そうだねえ。最近、本気でそう思えるようになった。でもなぜ、こんなに早く逝ってしまったんだろうと時々思うね。貧乏な黒人コミュニティーの人々を助けるために医者になりたい、と小さい時から言っていて、それがやっと実を結ぶ時になってあっけなく逝ってしまってね。その役目を果たさずにね」

「天才は夭逝するというではないですか。彼は彼なりにさっと、さっとこの世での修業を終えて、すっとあの世へ逝ってしまったのではないでしょうか。すっと別の次元の世界に移った、そんな感じですかねえ。きっとあの世で仕事が待っていたんでしょう。そしてあの世からいろいろとこの世へ働きかけをしているんじゃないでしょうか」

「そうだねえ。そうかもしれないね。私もだんだん、そんなようなことを思うようになってきた」


オークランドにはルイジアナ州やテキサス州から移住してきた人たちが多いが、この二人もそうだった。彼の父親はルイジアナ州バトンルージュで鍛冶屋をやりながら小さな教会を作り、そこで説教師ををやっていた。説教の合間に自分でギターを弾きながらゴスペルを歌うということをやっていたせいで、子供達は皆、音楽好きになり彼も高校を卒業後、大学進学への奨学金が欲しくて軍隊に入隊。何年間か在籍した後、奨学金を得てニューオリンズにある州立大学に入学。本格的に音楽を学んだ後、1960年代にサンフランシスコ・ベイエリアへ引っ越してきた。


ジャズ・ピアニストとしてローカルで活動する傍ら、夜間の大学院で音楽修士号を取り、州立大学で音楽を教えるようになった。そして長年、この教会の音楽ディレクターとして音楽の指導をすると共に、コミュニティーの多くの若者たちに音楽を教えることによって生きがいを持たせ、更生への道へと導いていた。


このような立派な人物の息子が、あのような亡くなり方をしたと聞いた時、皆、大変ショックを受けた。私自身、この悪夢としか言いようのない不可解な出来事が何を意味するのか、さっぱりわからず、考え込んでしまった時期があった。そして10年の歳月が流れ、いつの間にかその記憶は私の脳裏の中から離れつつあるかに見えた。しかし思いがけなくこの夫婦に出会った時、ふっとこのような言葉が口から出てきた。


1代目は鍛冶屋兼牧師、2代目は音楽教師兼ミュージシャン、そして3代目はハーバード大メディカル・スクール。こういった例は黒人家庭では、他のマイノリティーに比較すると珍しい例だといえる。


アメリカのマイノリティー(少数民族)移民は大体3代目で医者、弁護士、大学教授などの専門職に就ける人が多いといわれている。例えば日系移民を例にとると、1代目は農業やクリーニング屋、雑貨店、2代目が教師や看護師、公務員、3代目が専門職といったケースが多い。つまり中間層に階層を上げていくには3代かかるということだ。


しかしこれは自ら進んでアメリカに自由人として移住した人達の場合であって、黒人達の場合は奴隷であった身分からある日突然、「さあ、今日から自由人だ」といわれて農園から放り出された人たちが圧倒的に多い。従ってそこからの3世代を経て階層を上げていくことは非常に困難だ。


しかしそれでもこのうちの場合は代々鍛冶屋だったので、これはプランテーションの中でも畑で働く畑奴隷よりも格が上の技術(職人)奴隷といわれていた。そこで、全くのゼロからスタートしたわけではなく、少しはましということにはなる(あと家内奴隷といわれていたマスターの家の中で料理をしたり、その他の家事をしたりしていた奴隷たちも畑奴隷より格が上だった。特に料理担当の奴隷たちの中からは、アメリカ南部料理のパイオニアになったり、アメリカで最初の料理本を出版した者までいる)。


アメリカで最初に料理本を出版したロバート・ロバーツ(Robert Roberts)の本

「The House Servant's Directory」(1827年刊)

ある上流家庭の料理人として主人と共にイギリス、フランスなどに同行し、後にマサチューセッツ州知事、クリストファー・ゴア(Christopher Gore-アル・ゴアの先祖)の料理人となった人物。彼はこの中で、当時上流階級の人達の間で最新流行だった料理を紹介しただけでなく、食事マナーについても書き、評判となった。この本は翌年には再版になるほど売れた。

http://www.amazon.com/House-Servants-Directory-American-African-American/dp/048644905X

もう一人の黒人料理人、チュニス・キャンプベル(Tunis G. C. Campbell)のマナー本

「Hotel Keepers, Head Waiters, and Housekeepers' Guide」(1848年刊)

http://digital.lib.msu.edu/projects/cookbooks/html/books/book_17.cfm

http://onlinebooks.library.upenn.edu/webbin/book//lookupid?key=olbp44377


しかし、大変な苦労があったことだろうと推察するが、吹っ切れた表情を浮かべていた二人の顔を見ていて、日本の禅僧の表情を思い出した。


毎年12月になると、希望を胸に抱いて、普通の人の何倍ものエネルギーを放出しながら周りを明るく照らし、一瞬のうちに短い人生を駆け抜けた彼のことを思い出す。「人生なんて、本当に線香花火のようなものだ」と思いながら。


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(コメント by こげばん)

■天才は夭逝する

拙者の友人の畏友に、有名女子校を優秀な成績で卒業して、
http://www.kobejogakuin-h.ed.jp/kyouka_.html

その後進んだ京都大学で、ゴルビーの通訳を務めるなど大活躍した人がいたらしいです。

彼女は卒業を目前にして?不条理にも阪神大震災に遭遇して短い生涯を閉じたそうですが、毎年1月17日が近づくと、彼女が生きていたらどのようなすごい仕事したのだろうとか、それにひきかえ自分は・・・などなど、生前会ったこともない人のことをふと考えることがあります。

さてその京都大学、今日では「京大王座奪取を当然の戦略とする」らしい、受験少年院と揶揄されるよーな学校の出身者が増えたり、

http://www.asyura2.com/08/social6/msg/133.html

http://www.asyura2.com/07/social4/msg/644.html

http://www.asyura2.com/07/social4/msg/291.html

http://www.asyura2.com/07/nihon24/msg/512.html


学生が図書館でAVビデオを集団で観賞したりしているらしい、といった話が聞こえてくることもありますが、
http://www.kyoto-u.com/archive/news/001558.htm


今でも彼女のような有為な人材を輩出する大学であればいいな、と願っています。

#ま、受験少年院をこのよーに絶賛する狂育関係者もいるようなので、受験少年院,ひょっとしたら実はいい学校なのかもしれないですが :p

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http://www.inter-edu.com/forum/read.php?104,482876,page=6


【493333】 投稿者: いえいえ(ID:PjChSHNnlCA)
06年11月12日 17:36

伸び盛りの歴史の浅い学校はたたかれるものです。私学の西大和にとって「京大王座奪取」は当然の戦略。悪口いいたい人は放っておけばいいのです。

【493601】 投稿者: いえいえ(ID:PjChSHNnlCA)
06年11月12日 22:40

保健学科、大量京大合格、結構じゃないですか。先生も皆さん、一生懸命ですよ
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